「サッカーの力」を再確認した出来事
それとは別に、当時、「やっぱりJリーグやサッカーの力ってすごい」と改めて思った出来事があります。
復興支援チャリティーマッチでのゴール
2011年3月29日に大阪で行われた、日本代表とJリーグ選抜による東日本大震災復興支援のチャリティーマッチで、Jリーグ選抜のカズさん(三浦知良選手)がゴールを決めたことです。
大震災からまもないあの時期に、試合を行うことについては、賛否両論があったと思います。ただ、僕自身は、カズさんのゴールを見て、めちゃくちゃ勇気をもらいました。先に得点した日本代表が、天に向かって喪章を掲げたことも、よく覚えています。
大阪で行われた、サッカー・復興支援チャリティーマッチの前半で、先制のフリーキックを決め、喪章を掲げる日本代表・遠藤保仁選手(右から2人目)ら(2011年3月29日、長居スタジアムで。読売新聞掲載)
あの会場に来た人たちの多くは、震災の直接の被害は受けていなかったでしょうが、それでも、観戦しながら被災地のことを考えたと思うし、その気持ちをSNSなどで発信した人もいたと思います。
「こういう時こそみんなで力を合わせよう」と大きなアクション
Jリーグ、そしてサッカーファミリーが、「こういう時こそみんなで力を合わせよう」と一つになった、大きなアクションであり、「これぞスポーツの持つ力だ!」と感じました。
これからも「人のつながり」を大事にしたい
僕はこれまで、サッカーやサポーターとのつながりを始めとする「人とのつながり」を大事にしてきました。そして、つながっている人たちがみんな、人生を楽しみ、ハッピーになるきっかけを作るのが、人生の目的だと感じています。防災もその手段の一つだし、仲間と一緒に取り組んでいるゴミ拾いも、農業もその一つです。
今の自分の姿は、現役中や引退した当時には全く思い描けなかったものです。逆に今は、次は何をするんだろうな、何が待っているんだろうなと考えるのが楽しいですね。
笑顔でハッピー、わくわくできるような取り組みを
これからも、防災でもサッカーでも農業でも、僕にかかわってくれた人たちが、笑顔で、ハッピーで楽しく、わくわくして生きられるようなアクションに取り組んでいきたいと思っています。
※「防災ニッポンボイス」石川直宏さんのシリーズはこれで終了します。
シリーズ1回目はこちら→「ソナエルJapan杯」で防災を学びJクラブを優勝させよう
シリーズ2回目ははこちら→サッカーの楽しさを入り口に 防災を『自分ごと』化したい
配信: 防災ニッポン