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荷造りやホテルの予約など、旅行前にはいろいろな準備が必要です。安全に旅行を楽しむための“もしも”に備えた準備はできていますか。
たとえば、旅行中の悪天候。台風や大雪、局地的な激しい雨などが予想される場合はどうすればいいのでしょうか。予定どおりに旅行に出かけても良いのか、悩む人も多いでしょう。
今回は、悪天候で旅行をキャンセルすべきか判断するときの目安や旅行を強行したときのリスクについて考えます。
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悪天候時の旅行、キャンセルすべきかの判断目安は?
旅行の日程と悪天候が重なった場合、まずは天候や交通機関の最新情報を確認しましょう。そのうえで、今後の天候や交通機関の乱れ、キャンセル料の有無、空港などで待機が発生した場合の心身にかかる疲労などから総合的に判断するのが望ましいです。
利用する交通機関や宿泊施設、旅行時期にもよりますが、出発日や予約日を遅らせることが可能なケースもあります。天候が悪い日に無理に出発せず、1日遅らせるといった対応も検討すると良いでしょう。
ここでは、交通機関と宿泊施設を中心に、旅行をキャンセルすべきか判断する目安を紹介します。
交通機関~飛行機の場合~
飛行機の場合、出発日前日ごろに運航状況が決まることが多いので、空港や航空会社のホームページで最新情報を確認しましょう。
航空会社にもよりますが、悪天候による欠航は原則キャンセル料がかからず、払い戻しされます。欠航が未決定でも、悪天候により欠航の見込みが高い便で、なおかつ搭乗前であれば同様の対応が受けられることが多いです。
また、便の遅延や欠航が決定した場合、予定便出発予定日から数日以内であれば、手数料がかからず予約を変更できる可能性があります。
このように、悪天候による欠航や遅延は多くの場合でキャンセル料が発生しないため、無理な出発は控えてみてはいかがでしょうか。
どうしても出発したい場合は、便が欠航や遅延になっても空港までのアクセスにかかった費用(交通費、宿泊費)は自己負担になることを覚えておきましょう。また、空港までのアクセスに使う鉄道やバスの運行状況もご確認ください。
交通機関~鉄道の場合~
鉄道の場合、計画運休や運転見合わせになっていないか、鉄道会社のホームページを確認しましょう。
乗る予定の列車が運休になった場合は、キャンセル料がかからず運賃が払い戻しされます。運転見合わせの場合も同様です。また、新幹線が2時間以上遅延した場合は、料金の全額、あるいは一部が払い戻されます。
このように、鉄道で旅行する場合も、悪天候と重なったら料金は払い戻されるケースがほとんどです。予約した指定席の列車が運休や運転見合わせとなった場合は、多くのケースでほかの列車へ変更できます。
無理して駅へ向かっても、運休や運転見合わせで長時間待たされてしまうかもしれないので、日を改めることも選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。
宿泊施設
宿泊施設が平常どおり営業している場合、悪天候によるキャンセルであっても、キャンセル料が発生する可能性があります。予約キャンセルに関するルールは宿泊施設ごとに異なるので、まずは宿泊先のキャンセルポリシーを確認してみましょう。
また、天候状況によっては、当日キャンセルでもやむを得ないとして対応が変わることがあります。オンラインで予約した人も、キャンセルをする際は、宿泊施設に直接問い合わせてみると良いでしょう。
宿泊期間内であればチェックイン日を変更できるケースがあるので、出発日を遅らせるのもひとつの手です。宿泊施設に直接問い合わせれば、こうした日程の変更も柔軟に行える可能性があります。
悪天候時の旅行のリスクを知ろう
悪天候でも旅行を強行した場合、ケガのリスクや旅行先から帰れなくなるリスクなどが考えられます。ひとつずつ見ていきましょう。
ケガや事故のリスク
悪天候で足元が悪いときは、転倒などによるケガのリスクが高まります。アクティビティによるケガにも注意が必要です。
また雨や雪の日の車の運転は、事故が発生しやすいと考えられます。慣れない土地でのレンタカー移動は、晴天の日以上に注意する必要があるでしょう。
家まで帰れなくなるリスク
悪天候が続き、帰りの飛行機や新幹線が運航・運休になると帰宅できなくなる可能性があります。
運航・運休になってもホテルはチェックアウトしてしまっているので、新しい宿泊先を探さなければいけません。ほかにも帰れない人がたくさんいれば、空室が見つからないこともあります。さらに、宿泊先が見つかっても、今度は飛行機や新幹線が満席で、なかなか席を予約できないケースもあるでしょう。
リスクを少しでも減らすために、帰宅が難しいと分かったら、早めに宿泊先のフロントに空室があるか相談しましょう。
子連れの場合のリスク
悪天候の日に出かけると、寒さなどで子どもが体調を崩してしまう可能性があります。足元が悪いことによるケガのリスクも、子連れの旅行では特に気をつけたいポイントです。
さらに、空港や駅での待機時間や大人がキャンセルや予約変更の手続きをしているのを待つ時間は、子どもにとって退屈なものです。中には「帰りたい!」とぐずってしまう子もいるかもしれません。
悪天候の中で旅行を強行するのは、子どもの心身に大きな負担をかけてしまうリスクがあることも心に留めておきましょう。
配信: 防災ニッポン