夫婦のゴールデンタイムを「朝」にシフト、20分の大切な時間

夫婦のゴールデンタイムを「朝」にシフト、20分の大切な時間

あんふぁんWebをご覧のみなさん、こんにちは!子育てポータルサイト「パパしるべ」編集長の杉山です。
おはようございます!みなさんがこの記事を読む時間はいつかわかりませんが、僕がこの原稿を書いている時間はまだ日が昇って間もないころ。誰にも邪魔されない最高の時間を過ごしています。

毎日5時台に起床しています
そもそも、子どものころから、朝、親に起こされたことはほとんどありません。

今でも実家に帰ると母から「あなたは何もしないでも起きた」とほめてくれるほど。シンプルに朝が得意なタイプなんでしょう。さすがに若いころはオールしたり、夜中まで遊んだり飲んだりすることもよくありました。それに放送作家という仕事はなかなか不規則な仕事で夜の番組と朝の番組を担当しているような状況だと、寝られるときに寝るという時期も長かったと思います。

ただ、ここ数年でその状況が大きく変わりました。新型コロナの影響で、自宅作業が多くなり、また外に飲みに行くことも減ったので、驚くほど規則正しい生活になったのです。おかげで何十年かぶりに自分がやたらと朝強いことを実感することとなりました。

そんなわけで、おおむね朝5時台には起床する日々が続いています。もちろん平日だけでなく週末も。

夜は諦めました
そりゃ家事も仕事もできればその日のうちにできた方が気持ちいいのかもしれません。とはいえ、眠いものは眠いし、やる気だって落ち込みます。そうなると、効率も悪い。そして別のことをやっていても「やらないと」という感情に追い立てられます。

「いっそのこと、もう寝ちゃって朝早く起きてやればいいや」

そう割り切ったことで、かなり精神的に安定しました。平日のほとんどは夕食を作り始めるタイミングでその日の家事と仕事を諦めます。メールもLINEもほとんどみません。寝るのはだいたい22時くらい。食器だって片付けません。(もちろん、絶対にやらないといけない仕事があるときはやります!)

わが家の場合、娘たちは20歳と12歳ということもあり、寝かしつけをする必要はありませんし、お風呂に入れる必要もありません。だからできるといえばそうかもしれませんが、逆にお風呂や寝かしつけをしていた頃も、今思い出せば、そこに手をかけたときに仕事や家事をあきらめて、もう一緒に寝ちゃえということが多かったような気がします。

で、朝一人むくっと起きだして、サクサク一人でお片付け。これがはかどるんです。何せみんなぐっすりなのでマイペースで進められる。そのうえでさらに空いた時間を使って、夜のうちに届いたメールを返したり、資料を読んだりする時間にもなります。ちなみにお弁当を作るときも、朝早い段階で何か足りないことに気づけば、コンビニで買ってくることもできます。なんてすばらしい。

この割り切りで、夜の家族のだんらんが相当穏やかになります。早くやらなくちゃ!という焦りがないだけでこんなにも変わるものか!という感じです。妻が焦ってても「朝やっとくわ」で落ち着くことも。まあ、そのせいであまり急かさないせいか、娘たちは夜グダグダになりがち。とはいえ、次女は時折僕の真似をして夜宿題をすることをあきらめて早朝にこなしていることもあります。

本当にこれはオススメです。

夫婦だけで過ごす時間は減る?
以前、パパしるべでパパたちに向けてアンケートをしたところ、夫婦で話す時間は子どもたちが寝た後にとっている人が多い結果でした。確かにそこはゴールデンタイムと言えば間違いないのですが、うちにはそれがほとんどありません。ちなみに妻は割と夜型のタイプなので、僕が早々に寝た後も一人でゆっくりと過ごしています。妻が担当の洗濯
はだいたいこの時間に進めてくれています。

そんなすれ違い生活だと夫婦だけで話す時間は減ってしまうかというと、確かに夜はそれができません。ただ、今も毎日話す時間は取っています。

準備が間に合うギリギリの時間に起きてくる妻は、朝の準備中に余裕はありません。なので、そこでは話せないのですが、毎朝妻が通勤するとき、駅まで10分の道を散歩がてらご一緒させていただき、そこで話しているんです。

夫婦のパートナーシップの講座でいつもオススメするのですが、そもそも散歩をすることは、心理学的にもパートナーシップを深めるためにとてもいいと言われます。

まず歩幅やスピードを合わせて歩くということは、「シンクロニシティ」といって行動を同機することで感情やテンションなども合ってくるという効果が期待できるもの。また、「あ、こんなところに花が咲いている」など、一緒に歩く中では雑談にぴったりな小ネタが常にあって、会話に困りませんし、なんなら特に話さなくても間が怖くない。

毎日、重要なテーマでお話をするわけではないですが、時々予想外に深い話に発展することもあります。最初から話し合おうとすると構えてしまうのですが、ふとした拍子に出てくるからこそフラットに話せる。

たった10分ですが、とても貴重な10分。

一週間で合計50分。月で考えれば200分。1年で考えると2400分=40時間も話すことになるんです。わが家、いやわが夫婦にとってはとても大事な時間だと思っています。

妻を送ったあと、一人で家に戻ってくる10分を合わせても20分。僕はほとんど自宅作業で通勤していないからできることといえばそうかもしれませんが、20分くらいは捻出できませんかね。

こんな話をすると「うちの夫もやってくれたらいいのに」と言われることがよくあります。ただ、この朝お散歩の重要なポイントは妻の行動を一切変えていないこと。妻からすると「いつの間にか話す時間が出来ている」という状況を作っているだけです。だから妻は僕に付き合ってくれているんだと思います。

「話す時間をもっと取りたい、だからあなたも時間を作って」という交渉は結構厄介なもの。だから相手のルーティーンの中に、しれっと入り込むのは割と実現性が高いと感じています。

だからといって早起きしようよ、という話ではない
「それはあなただからできることでしょ!」

という声もあると思いますが、まさにその通りだと思います。
冒頭から言っているように、僕はたまたま朝が強くて、たまたま自宅作業が多いという環境だったので、妻を毎朝送るというスタイルをとっているわけですが、これが正解とは言いません。僕に合っている、妻にも合っている(と思う)スタイルなだけです。

個性も働き方も違うのであれば、ぜひ違う方法を探してください。それこそ、僕には思いつかないスタイルもあると思います。ただ、それぞれのベストを探すことだけはやっておいて損はないと思うので、そういう姿勢については、全力でオススメします!

さあ、そろそろ朝ご飯を作る時間なのでキッチンに向かいます!

この記事を書いたのは

杉山錠士
1976年、千葉県生まれ。兼業主夫放送作家(株式会社シェおすぎ所属)。子育てポータルサイト「パパしるべ」編集長。ファザーリング・ジャパン会員。アドラー心理学勇気づけ勉強会ELMリーダー。品川区内小学校の現役PTA会長。20歳と12歳という年の離れた2人の娘を子育てする兼業主夫放送作家として、「ちょうどいいラジオ」(FMヨコハマ)「宮﨑薫のHump Night With Me」(TOKYO FM)などFMラジオを中心に情報番組、子育て番組などの構成を担当。「日経DUAL」をはじめWEBメディアでは各種コラムや記事を執筆。地域ではPTA会長やパパ会運営を歴任。FJ内プロジェクト「秘密結社 主夫の友」では広報を担当。「日大商学部」「筑波大学」や大田区両親学級、品川区男女共同参画課などで講演を実施。
■著書
*新ニッポンの父ちゃん~兼業主夫ですが、なにか?~(主婦の友インフォス情報社)
*急に「変われ」と言われても(共著:熊野英一 小学館クリエイティブ)

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