3試合でわずか4分!リヴァプール遠藤航の“構想外”現状にも「心配の必要ナシ」と期待できるワケ

 今季のイングランド・プレミアリーグで3試合連続のベンチスタートとなっているリヴァプールの日本代表MF遠藤航に関して、J1・川崎フロンターレや清水エスパルスなどで活躍した元北朝鮮代表の鄭大世(チョン・テセ)氏は、いずれレギュラーに返り咲く日が来るとして心配はしていないという。

 リヴァプールでは今季よりオランダ人指揮官アルネ・スロットを招聘し、9年間チームを率いた名将ユルゲン・クロップ前監督からの改革を図っている最中だ。

 ただ、その新体制への移行において、遠藤が存在感を示すことに苦労しており、リーグ開幕戦のイプスウィッチ戦から、第3節のマンチェスター・ユナイテッド戦に至るまで、全試合がベンチスタートで、起用されたのは2節・ブレントフォード戦での終盤4分間のみだった。

 その遠藤の代わりに先発を任されたMFは、アルゼンチン代表のゲームメイカー、アレクシス・マカリステルと、監督と同胞のオランダ代表MFライアン・フラーフェンベルフのフレッシュなコンビ。

 特にフラーフェンベルフは22歳と将来性抜群で、31歳の遠藤には厄介なライバルとなるが、サッカー解説者・テセ氏は9月3日更新のYouTubeチャンネル「サッカーダイジェストTV」で、「いずれ遠藤はレギュラーになる」と切り出し、「遠藤はどのチームに行っても同じ状況。最初は使ってもらえないんです。ただ、彼は監督が何を求めているかを徹底的に考えるそうで、そうやってプレイしていくうちにいつの間にか起用されています」「今スタメンじゃなくても彼は悲観的に捉えていないと思います。もちろん悔しさはあると思いますが」などと予想した。

「現在は監督が新体制のチーム作りにおいてどんな役割を求めているのかを遠藤なりに分析している段階で、特に“心配の必要ナシ”というのがテセ氏の主張です。実際、遠藤は昨夏のリヴァプール加入当初も先発ではなかなか起用されず、徐々に存在価値を高めてキーマンへと成り上がった経緯があります。また、9月2日放送の『KICK OFF!J」(TBS系)では、英語圏のチームながらスペイン語を話す選手が数名いると明かしたうえで、『彼らも一応英語を学んでるらしいんですけど、僕がスペイン語をやった方がもしかしたら早くコミュニケーションが取れるみたいなのもあるので。まずはちょっとずつやってみようかなと』と説明。遠藤自身は流暢な英語力でリヴァプールでの会話に問題はないものの、一部の南米選手のためにみずからがスペイン語を学ぶ意欲がある事を示していました。こうしたチームメイトへの配慮も遠藤の魅力の一つであり、ある程度の時間が経過してから周囲にその価値が評価されるというのも頷けますね」(スポーツライター)

 日本代表では頼れるキャプテンとして君臨している遠藤。新体制のリヴァプールにおいてもその人間性や不屈の精神が正しく認知され、チームの心臓となる日が来ることを願いたいところだ。

(木村慎吾)

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