妻に引きずられるように連れて行かれた男性の後ろ姿
奥さんが「今日、仕事だって言ってたよね?」とこちらをニラむと、ガタガタ震えが止まらないYさん。
「そして私の方を見て『あなた、バイトの子よね?もうクビだから2度と来ないで』と言うと、Yさんを引っ張ってそのまま行ってしまいました」
ダッフィーの耳をつけたまま、引きずられるように連れて行かれたYさんの後ろ姿が忘れられないと明奈さんは語ります。
「奥さんは、ごくたまにしかお店には来ないので数回しか会った事がなかったのですが…まさかこんなところで偶然会ってしまうなんて」
夢の国から一気に地獄にワープさせられた気持ちになる明奈さん。ですがすぐに「いや、奥さんの方が地獄気分に違いない」と反省をしたそう。
「ずっと根拠のない『絶対にバレない』という自信があったのですが、やっぱり悪い事をすると酷い目にあうんだなと怖くなりました。もう不倫はやめようと思いました」
最後の電話が途中で切れ、音信不通になった
その日の夕方、YさんからLINE電話がきました。
「ディズニーに置き去りにしてごめん、バイトもクビになっちゃってごめん、僕らの関係も終わりになっちゃうけどごめん、って、あわてて謝っていました。奥さんは、急に親友の娘さんが食中毒になってディズニーに行けなくなってしまったので、急きょ誘われて来ていたそうです」
その電話も途中で切れてしまい、その後LINEをしても電話をしても一切返事がなく、Yさんと連絡がつかなくなってしまったそう。
「Yさんもバイトも失って、寂しい夏になってしまいました。でも、まぁ自業自得なんですけどね…」とため息をつく明奈さんなのでした。
<文&イラスト/鈴木詩子>
【鈴木詩子】
漫画家。『アックス』や奥様向け実話漫画誌を中心に活動中。好きなプロレスラーは棚橋弘至。著書『女ヒエラルキー底辺少女』(青林工藝舎)が映画化。Twitter:@skippop
配信: 女子SPA!
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