やっぱり《バナナ》はすごかった! 糖質以外の栄養ポイントと保存のコツを栄養士ライターが解説

やっぱり《バナナ》はすごかった! 糖質以外の栄養ポイントと保存のコツを栄養士ライターが解説

バナナがエネルギー補給に良いといわれる理由

 スポーツ選手が競技前や試合中に「バナナ」を食べている光景を目にすることも多いでしょう。バナナはエネルギー補給の代名詞のようなフルーツと言えそうです。バナナを食べるとパワーが長持ちするのは、なぜなのでしょう。エネルギーのもととなる糖質以外の注目成分はあるのでしょうか。この記事では、そんな疑問と向き合ってみたいと思います。


▲持久力が必要とされるスポーツでは、アスリートがバナナを食べてエネルギー補給する光景も珍しくありません。

バナナに含まれる糖質は多様性に富んでいるからエネルギーが長持ちする

 バナナ1本分(皮などを除いた正味重量120g)には、112kcal(キロカロリー)のエネルギーが含まれていますが、おにぎり1個分(100g・170kcal)よりも実は控えめ(※1)。ですが、おにぎりに含まれる糖質の主成分(デンプン)よりも、バナナに含まれる糖質の主成分(果糖、ブドウ糖、ショ糖など)は消化吸収されやすく、エネルギーにすばやく変換されやすい性質があります。

 一方、バナナには消化速度が比較的ゆるやかなデンプンも含まれているため、腹持ちが良い特徴も。つまり、バナナのエネルギーは即効性と持続性をあわせ持っているハイブリットさが最大の長所。皮をむくだけですぐに食べられ、持ち運びできる手軽さも幅広い年代のエネルギー補給源として重宝されている理由でしょう。

(※1)参照:『日本食品標準成分表(八訂)増補2023年版』、奥嶋佐知子監修『食品の栄養とカロリー事典 第3版』女子栄養出版部より


筋肉の動きを調節したり、リラックス作用を促す成分も!

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