福祉用具の使い方のキホンのキ (床ずれ防止用具編)

福祉用具の使い方のキホンのキ (床ずれ防止用具編)

こんにちは!

「福祉用具屋さんのブログ」を書いている「福祉用具屋さん」と申します。

今回は 「福祉用具の使い方のキホンのキ、床ずれ防止用具編」ということで、床ずれ防止用具の超基本的な使い方について書いてみたいと思います。

そもそも・・・「床ずれとは?」「床ずれ防止用具とは?」

そもそも、床ずれとは何?床ずれ防止用具とは何?というところからお話しますと・・・・

●床ずれとは

床ずれ(褥瘡)とは、長時間同じ姿勢でいることにより、体重がかかる部分の皮膚が圧迫されて血流が悪くなり、皮膚やその下の組織が損傷する状態を指します。特に寝たきりの人や、自力で動くことが難しい人に多く見られます。

床ずれのメカニズムとしては、体重がかかって圧迫が続くことで血液がその部分に届かなくなり、酸素や栄養が不足し、床ずれが発生する、という流れになります。

皮膚が赤くなったり、ただれたり、最悪の場合、深い傷になったりします。

また、床ずれは一度できるとなかなか治すことが大変です。床ずれで損傷した部分は再び圧迫されやすく、たとえ治ったとしても、同じ場所に新たな床ずれができるリスクも高まります。

床ずれができた場合は、早いうちに適切なケアを行い、圧迫を避けることが重要です。

●床ずれ防止用具とは

床ずれ防止用具は、床ずれ発生リスクの高い方向けに、その名の通り床ずれを予防するために使われる福祉用具のことです。

柔らかい素材でできており、体が接触する面積を広げて体圧を分散させることで、圧迫の集中を防ぐことができます。

床ずれのリスクを減らすことができ、さらに体位変換などの介護者の負担も軽減できます。

特に、自力で寝返りができない人にとっては、非常に重要な福祉用具になります。

床ずれ防止用具の種類

床ずれ防止用具には、エアータイプとマットレスタイプがあります。

それぞれの特徴を説明してみますと・・・

●エアータイプ

エアータイプの床ずれ防止用具は、マット上に配置された複数のエアセル(空気の袋)が膨張・収縮することで、体を支える面を変化させ体圧を分散します。

これにより、特定の部位にかかる圧力を減らし、床ずれを防ぎます。

エアータイプのメリットとしては、自動で体圧を調整できることです。

ポンプの設定を利用者の体重や身体状況に合わせて設定することで、利用者に最適な圧分散の設定でご利用いただけます。自動で体位変換もできるタイプもあり、介護者の負担を軽減する効果もあります。

●マットレスタイプ

マットレスタイプの床ずれ防止用具は、ウレタンフォームやゲルなどの柔らかい素材により、体を包み込むようにフィットします。これにより、体圧を分散し圧迫を少なくすることができます。

マットレスタイプのメリットとしては、(機種にもよりますが)自力で寝返りができる人に適しており、圧分散効果と自発的な動きやすさを兼ね備えていることです。

関連記事: