意外と身近にいるのかも!【野生動物・キツネ】の不思議な生態&人との関わり

東京の多摩川にキツネが!?『ザ!鉄腕!DASH!!』で撮影に成功した「ヨーコちゃん」とは?

環境省の調査によると、ホンドギツネは平成の初めごろには都市部から絶滅してしまったとされていました。しかしつい先日、日本テレビの番組『ザ!鉄腕!DASH!!』で、東京と神奈川という大都会の境を流れる多摩川下流の河川敷でホンドギツネ発見の様子が放送されました。

発見されたキツネは、日本や中国に伝わるキツネの妖怪「妖狐(ようこ)」にちなんで、ヨーコちゃんと名付けられ、多摩川河川敷での生活の様子が記録されました。しかも子育て中の家族の撮影にも成功しており、私事ですが筆者はこれを見て大興奮してしまいました。キツネって意外と近くに生息しているのかもしれませんね。

新宿DASH ~“ヨーコちゃん”完結編

キツネの不思議な生態

ミステリアスな雰囲気もあるキツネ。実際にその生態には不思議なところもあります。

イヌ科なのに群れを作らない

キツネはイヌ科の中では珍しく、群れを作りません。家族単位で小さな群れになることはありますが、基本的に単独行動で、仲間と一緒に遠吠えをすることもありません。

ネコと共通点が多い

分類上はイヌの仲間ですが、ネコとの共通点がたくさんあります。狩りの方法はイヌやオオカミのように仲間と協力して獲物を追うのではなく、ネコ科の仲間のように忍び寄って飛びかかるスタイルです。

また、イヌの瞳孔が丸いのに対して、キツネはネコと同じ縦長。薄暗いところでも目が利くようになっています。舌の表面がザラザラしていること、ヒゲで平衡感覚を保つ点もネコと共通しています。

地球の磁場を利用して狩りをするらしい

キツネは雪の下や高い草むらなど、見えない場所にいる獲物の位置を捉えて、一気に飛びかかり、狩りに成功することがあります。こんなことができるのは、地球の磁場を利用して獲物の位置を把握することができるからと考えられています。

磁場を利用して行動する動物は、渡りをする鳥のほか、イヌ、サメなども知られていますが、狩りに利用することが確認されているのはキツネだけです。昔話に出てくるずる賢いキツネのイメージは、こんなところから来ているのかもしれません。

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