訪問診療の対象者
訪問診療は病院に通院しなくても定期的に医師が老人ホームなどの高齢者施設や自宅など患者様の生活の場に訪問して治療などを行ってくれる便利なサービスですが、高齢者しか受けられないと思い込んでいる方も少なくありません。実は通院が困難な方であれば原則として訪問診療を受けることが可能です。
例えば、障がいや病気などによって歩行が難しい方、寝たきりになってしまった方は通院が困難となるため、高齢者でなくても訪問診療を受けることができます。また、大病を患って入院していた方が終末期療養として、退院後の療養を自宅で行う際も訪問診療を受けられます。さらに、がん患者様が緩和ケアを自宅で望む場合も、受けることができます。老人ホームなどの高齢者施設で定期的に訪問診療を受けられる方もいらっしゃいます。 医師によって訪問診療が相応しいと判断されれば、高齢者だけでなく、年齢や性別、疾患状況やその程度に関わらず、全ての方が平等に訪問診療を利用できるのです。
訪問診療のメリット
精神的にリラックスして治療を受けられる
訪問診療にて実施される治療は、基本的に病院での治療とほとんど同じ内容です。問診や血圧・体温測定による健康チェックをはじめ、点滴や投薬による治療、採血、検尿による検査、寝たきりの方には床ずれの処置も行われます。がん患者様への緩和ケアや終末期治療による痛みの改善にも対応しているため精神的にリラックスして治療を受けられるメリットがあります。
定期的な治療が可能
訪問診療のメリットは先に述べた精神的なリラックス効果だけでなく定期的な治療が可能になることも挙げられます。病院への通院なら自らが足を運び受付を済ませて待合室で順番を待つ時間が必要です。通院が困難な方は周りの方のサポートが必要となりますし診察や治療までの順番待ちを苦痛に感じる方もいます。その結果通院ができなくなるケースも珍しくありません。
待っていれば確実に治療が受けられる
訪問診療であれば医師と看護師がペアで患者様の生活の場に出向いてくれるので、患者様は老人ホームなどの高齢者施設や自宅で待っていれば治療を定期的に受けることができます。周りの方のサポートや病院での待ち時間を気にすることなく確実に治療が受けられるのは大きなメリットといって間違いないでしょう。
配信: 医科歯科健診コラム