親の介護どうしたらいい? メイプル超合金・安藤なつさんに介護のコツを聞いてみた

人生100年時代。将来直面するであろう親の介護について、漠然とした不安を感じている人も多いのではないでしょうか?「うちの親はまだまだ元気だから」と、つい考えるのを後回しにしてしまいがちだけど、介護は突然やってくるもの。そのときが来ても慌てないために、今から備えておきたいですよね。とはいえ、何から始めればいいかわからず、かくいう筆者も未だ全くの手付かず状態です…。そんな折、お笑い芸人で介護福祉士の資格も持つ安藤なつさんによる、介護について考えるトークショーがあるという情報を入手。早速お邪魔して、介護に関する心得についてうかがってきました。

「介護のために仕事を辞めることがないように」

小学1年のときに、親戚が運営する施設で介護に出会い、その後ボランティアも含め介護職に約20年携わってきた安藤さん。ヘルパー2級(介護職員初任者研修)の資格に加え、昨年には介護福祉士の資格も取得した介護のプロでもあります。本イベントは、そんな安藤さんの著書「知っトク介護 弱った親と自分を守るお金とおトクなサービス超入門 第2版」(KADOKAWA)の出版を記念したトークショー。共著した介護・暮らしジャーナリストの太田差惠子さんと共に登壇され、介護についての認識を深めるトークを展開しました。

その中で、2人がもっとも強調していたのは、「第三者の力を借りなさい」ということ。親の介護のために離職する人も少なくありませんが、太田さんは「それだと子どもの生活設計が成り立たず、自分の老後のお金がなくなる」と指摘。親も子どもも105歳まで生きると想定して、持続可能な介護プランをつくることを推奨していました。

安藤さんも「仕事を辞めなくても済むように介護士はいる」と同意。夜勤の在宅介護で1日20軒前後のお宅をまわり、排泄介助、おむつ交換、安否確認などを行っていた経験を語り、「それも全てご家族の睡眠の確保のため。遠慮せずに頼って欲しい」と、介護サービスの積極的な利用を呼び掛けました。

「介護保険料を支払っているんだからうまく利用して」

介護サービスは高額なイメージがあり、金銭的な面での不安も大きかったりしますが、「そのために介護保険制度がある」と太田さん。介護保険とは、医療保険と同じように、介護に関わるサービスを1割負担(高所得の人は2~3割)で受けることができるもの。40歳以上の人は全員、介護保険料を納付しているため、利用する権利があるとのことです。

「介護保険料なんて払ってたっけ?」と思う人もいるかもしれませんが、実は40歳から健康保険料に上乗せして、65歳からは年金から天引きという形で自動的に徴収されているのだそう。しかもその支払いは一生涯続くというから、恐ろしい…。「みなさん介護保険料を払っているのですから、サービスの利用を遠慮する必要はありませんよ」(安藤さん)

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