夏ドラマ名作ベスト5。ハートフルな“西園寺さん”も最高だけど、圧倒的な面白さのNo.1は

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笑うマトリョーシカ

サスペンスでもう1本面白かったのは『笑うマトリョーシカ』。若き人気政治家・清家一郎(櫻井翔)と有能な秘書・鈴木(玉山鉄二)の“奇妙な関係”――彼らを取り巻く黒い闇に、主人公の新聞記者・道上(水川あさみ)が迫っていきました。

得体の知れない笑顔の櫻井翔がハマり役


原作は、日本推理作家協会賞や山本周五郎賞など数々の受賞歴を持つ早見和真の同名小説。未公開株を巡る「BG株事件」を中心とした政治の闇と、清家と鈴木の関係を探っていくなかで、清家という人物が浮き彫りになっていく展開は見応えがありました。

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物語の展開と合わせて目が離せなかったのが、櫻井翔の得体の知れない笑顔。クリーンで完璧なイメージなのに、人間としての本質や意志が感じられない――まさにマトリョーシカのように張り付いたその笑顔には、不気味さを覚えぞくっとしました。ハマりすぎでしょう! それもそのはずです。原作の早見氏は櫻井をイメージして書いたというのですから。

政治家としての“仮面”を完璧にかぶる人物を、櫻井も完璧に演じています。そして一転、最終回で「見くびるな」と、はじめて自身の心情を吐露した見せ場は圧倒的。俳優・櫻井の力を見せつけました。

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