中高年の「浮腫(むくみ)」は重大な病気のサインかも!?むくみの原因と予防方法【医師解説】

中高年の「浮腫(むくみ)」は重大な病気のサインかも!?むくみの原因と予防方法【医師解説】

むくみの改善・予防方法

ここからは、高齢者や周りの家族が自宅で簡単にできる、むくみの改善・予防方法について紹介します。むくみが表れやすい足を中心に改善・予防方法を紹介していますが、他の部位にも応用できます。自分では動きにくい方も、家族と一緒にリハビリ感覚でチャレンジしてみてください。

軽い運動を継続しておこなう

むくみの予防には、ポンプ機能があるふくらはぎの筋肉を鍛えることが重要です。軽めの運動として、ウォーキングやかかと上げ運動をおこなうといいでしょう。ウォーキングはむくみ以外にも運動不足やストレスの解消など良い効果が期待できるため、毎日5分からでも取り組み、継続するのおすすめです。

患部をやさしくマッサージする

やさしくさする程度の力加減で、むくんでいる部分をマッサージしましょう。足首を回したり、足のつけ根を指圧したりして、血流を意識するのもおすすめです。強すぎるとかえって症状を悪化させることもあるので、マッサージのやり方には注意しましょう。

同じ姿勢を長時間続けない

歩けるようなら、1時間に1回立ち上がって歩いてみましょう。座っているときはかかと上げ運動をおこなうのが効果的です。

寝たきりの方は、水分がたまらないよう定期的な体位交換が有効です。

塩分をとりすぎない

厚生労働省の目標値「6g/日(小さじ1程度)」を意識し、塩分摂取を控えましょう。塩分・水分を体外に排出するカリウムやビタミンEを含むフルーツや大豆製品を、積極的に食事に取り入れるのもおすすめです。

塩分量を調節することは、健康維持にも役立ちます。

むくみ予防の着圧ソックスを履く

軽いむくみであれば、足を圧迫し血流を促進する着圧ソックスやストッキングも効果的です。高齢者の場合、日中起きているときにむくみを予防する着圧ソックスを履くのがおすすめです。

むくみの治療では、静脈の逆流を防ぐ医療用の弾性ストッキングを使用することもあります。

まとめ

高齢者のむくみは、体をあまり動かさないという生活習慣だけでなく、病気が原因で起こる場合があるため、早めの対策や受診が必要です。健康を維持するためにも、まずは運動や食事の見直しをし、医師の指導を受けながらむくみの改善を目指しましょう。多くの方が悩む下肢のむくみは、足の筋力がキーポイント。日々動かして筋肉が衰えないよう意識してみてください。

※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。

取材・文/原のどか
お父さんラブな甘えん坊男児を育てる転勤族ライター。趣味の「神社仏閣でおみくじを引く」を楽しみに、行く先々で家族を連れまわして開拓中。「育児も人生もなんとかなる!」をモットーに、困ったことも楽しみながら情報を発信していきます!

著者/監修/菊池 大和 先生
医療法人ONE きくち総合診療クリニック 理事長・院長。地域密着の総合診療かかりつけ医として、内科から整形外科、アレルギー科や心療内科など、ほぼすべての診療科目を扱っている。日本の医療体制や課題についての書籍出版もしており、地上波メディアにも出演中。

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