3、妻の夫源病を放置するとどうなる?
妻の夫源病は放っておいても問題ないと考えている方も多いかもしれません。しかし、夫源病を放置しておくことは危険であり、夫としても何らかの対処をする必要があります。
まずは、妻の夫源病を放置すると起こり得るリスクについて知っておきましょう。
(1)重度のうつ病などに進行するおそれがある
夫源病は身体的な不調だけではなく、精神面にも影響を与えます。
妻がふさぎ込みがちになったり、感情の起伏が激しくなったりすることは、夫源病の症状の特徴の1つです。そのまま放置すれば悪化してしまい、重度のうつ病に進行する恐れがあります。
うつ病は改善までに時間がかかるものなので、早期に対処することが大切です。
(2)心身の不調のため家事や育児に支障をきたすことがある
夫源病によって心身の不調が出れば、家事や育児もままならない状態になります。
頭痛やめまい、耳鳴り、気分の落ち込みなど夫源病ではさまざまな不調が現れます。
妻は家事や育児をしなければならないと考えているものの、心身の不調があれば普段通りに家事や育児をすることが難しくなるケースもあるでしょう。
(3)ストレスから家庭不和や離婚問題に発展する可能性がある
夫源病の原因は夫から与えられるストレスなので、夫と一緒にいる時間が妻にとっては辛いものになってしまいます。そうすると、夫婦関係が悪くなってしまう可能性があります。さらに状態が悪化すれば、別居や離婚問題にまで発展することもあるでしょう。
4、妻の夫源病を予防・改善するために夫ができること
夫源病を放置すれば悪化してしまい、別居や離婚などのトラブルに発展しかねません。
夫のストレスが原因で夫源病が起こるため、夫してできることは、できる限りストレスを取り除けるように意識を変える必要があります。
妻の夫源病を予防・改善するために、次のようなことを試してみてください。
(1)夫婦が別々に過ごす時間を増やす
夫婦それぞれが自分の時間を過ごすことも大切であり、自由な時間はストレスの解消に繋がります。
とくに夫が定年していたり、テレワークが続いたりしていると、夫婦で過ごす時間は増えてしまうものです。
妻にも自由な時間を過ごしてもらうように配慮してみてください。
(2)家事・育児を手伝う
家事や育児は女性の役目だという考えは捨て、夫婦で協力して行うことを意識しましょう。少しでも家事や育児を手伝ってもらえれば、妻の負担は軽減されます。一緒に育児の悩みも共有できるようになり、妻の不満や不安も解消されるようになるはずです。
(3)妻にねぎらいの言葉をかける
「妻が家事や育児をすることは当然」「言わなくても分かっているだろう」と考え、普段からねぎらいの言葉をかけることはない夫は大勢います。しかし、「いつもありがとう」というねぎらいの言葉は言われなくては伝わりません。
妻が家族のために家事や育児を頑張ってくれているからこそ、夫も健康を維持しながら仕事を頑張ることができます。妻に何かしてもらえば「ありがとう」と伝え、「ご苦労様」などねぎらいの言葉もかけるように意識をしましょう。
(4)妻と話し合う
妻のストレスを減らしたいと考えても、実際に何をすれば妻が楽になるのか夫には分からないことも多いものです。そのため、どんなことがストレスになっていて、どうすれば楽になるのか、夫は何をすればいいのかということを直接妻に聞いてみることも大切です。
ただし、直接話し合うこと自体が妻にとってストレスとなってしまうケースもあるので、メールや手紙などで本音を伝えてもらうなど工夫してみるのもよいでしょう。
(5)カウンセリングを利用する
夫源病は病気なので、自分なりに考えて対処や予防をすることは難しいこともあるでしょう。
困った時には、夫婦カウンセラーなど専門家に相談してみることをおすすめします。
夫婦でカウンセリングを受けることが理想ではありますが、妻が乗り気でない場合は夫婦別々にカウンセリングを受けたり、まずは夫だけカウンセリングを受けてみたりすると良いでしょう。
専門的なアドバイスを受けることができますし、妻は他者に話を聞いてもらうことで心が軽くなる可能性もあります。
配信: LEGAL MALL