推し活、スイーツ、大好きな小説、デパコスetc. “私へのご褒美”って悪影響?脳にも影響する!?脳科学者が解説

推し活、スイーツ、大好きな小説、デパコスetc. “私へのご褒美”って悪影響?脳にも影響する!?脳科学者が解説

私たちを幸せにしてくれるご褒美について「たまひよ」アプリユーザーのエピソードをお届けします。ご褒美が脳にどのような影響を与えるのか、そのメカニズムについては、東北大学加齢医学研究所教授の瀧 靖之さんに解説してもらいました。

至福の時間、私へのご褒美大公開!

◾️新刊小説
「好きな作家の新刊小説!子育てで忙しく、趣味の読書の時間が取れていないけど、先に本を買って、いつかこれを読めるのを楽しみにしながら頑張っている!」(すーざん)

◾️ネイル
「ネイルをしました♪気分が上がっていいです!」(ベビシャ)

◾️推しのグッズ
「推し活グッズ 5,000円くらい。妊娠がわかった時に行けなかったアーティストのライブに1年越しのリベンジで行こうと思っています」(ももれん)

◾️デパコスでモチベUP
「高いデパコスの化粧品を買いました!肌トラブルで毎日鏡を見ると憂鬱で、リモートなので手抜きの化粧で過ごしているのでしっかり化粧をしてお出かけすることでモチベを上げようと思います」(mmm)

◾️15万円のマットレス
「起床時の腰痛が辛すぎて、15万円のマットレスを奮発!20万のマットレスにも惹かれたけど、さすがに出せなかった…」(ぶたうさぎ)

◾️行列のできるケーキ屋さん
「行列のできるケーキ屋さんのケーキ。子連れで買いに行くので、お天気や気温、子どものご機嫌やリズム(空腹や排便状況)のタイミングが合う時しか買いに行けないから。条件が揃ったときに『今だ!』と並びに行きます」(しろうさぎ)

◾️仕事服を数着新調
「仕事用の服を数着新調する予定です。育児休暇明けで復帰する自分へのエールとして!休暇中はそんなに服を買わなかったので、今までのお疲れさまも込めています。笑」(あべちゃん)

◾️産後ケアホテル
「産後ケアホテルの利用。ゆっくり母子で過ごしたくて。5万円!奮発しました」(ゆっくんママ)

◾️抹茶フラペチーノ
「2週間健診の帰りのマックの抹茶フラッペ。普段は家でお茶ぐらいしか飲まないから、めちゃくちゃ美味しかった!」(ぴーまん)

◾️高級ドライヤー
「3万円超えの高級ドライヤー。仕事復帰もするし、時短になるから!と、夫にも言い聞かせました」(むらさき)

“私へのご褒美”は、脳のさまざまな領域を元気にするだけでなく、ストレス解消に!と専門家

私へのご褒美がどのように脳に影響するのでしょう。良い影響、それとも悪い影響を与えるのでしょうか。ここでは、瀧 靖之さんにお話を聞きました。

「推しにドキドキしたり、高級スイーツを食べたり、欲しいものを買ったり、行きたいところに出かけたりといったワクワク・キドキするような楽しいことは、脳をイキイキとさせ、脳の健康を保つためにとても大切なことです。

ワクワク・ドキドキに深く関わっているのが、扁桃体と呼ばれる脳の側頭葉にある領域と、神経伝達物質のドーパミンです。扁桃体では、好きや嫌い、快不快の感情を仕分けする場所です。ワクワク・ドキドキすると、報酬系と呼ばれる脳の神経器官に指令を出してドーパミンを放出します。ドーパミンが流れ出すと、脳のさまざまな領域を元気にし、やる気をつくり出すだけでなく、心地よさも感じられるためストレスを和らげる効果もあります。

私へのご褒美というと、少しうしろめたさを感じる時もあるでしょうが、うしろめたさを感じる必要はありません。育児は幸せな時間である一方、思い通りにいかないことが多いからです。特に家事・育児に忙しいママは、自分時間をつくることが難しくストレスをためがちなので、幸せを感じるご褒美時間はとても大事です。

ただ、不安や不快などネガティブな感情とも扁桃体は関わっているので、ストレスがたまると、過剰に活動してします。家事・育児がたいへんなのは当たり前と思ったり、好きなことを我慢したりすると、かえって脳に負担をかけることになります。扁桃体が過剰に活動すると、普通のワクワク・ドキドキでは抑えられなくなり、より強い刺激を求めるようになるため、注意が必要です。

いつもご褒美というわけにはいかない場合は、ワクワク・ドキドキと同じ効果が得られる運動があります。運動は、扁桃体の過活動を抑えるという報告もあるので効果的です。
運動は、わざわざジムに通わなくても、息が弾むくらいの少し早歩きするウォーキングで十分です。そのほか、スクワットなどの軽めの筋トレもいいと言われています。時間は5〜10分でいいので、忙しいママにもオススメです」(瀧 靖之教授)

“私へのご褒美”が、やる気や元気にしてくれる源になり、ストレスを和らげてくれるのですね。うしろめたさは忘れて、たまのご褒美を楽しみましょう! 
(取材・文/酒井範子、たまひよONLINE編集部)

※文中のコメントは「たまひよ」アプリユーザーから集めた体験談を再編集したものです。
※記事の内容は2024年5月の情報で、現在と異なる場合があります。

関連記事: