【吾輩は猫であるというねこ】「吾輩は猫である」「知ってる」ねこと飼い主の日常会話

赤ずきんちゃん、シンデレラ、一休さん、浦島太郎。そんな数々の言わずと知れた有名な物語も、ねこが加わっただけでひと味違った方向に!?

みんなが知ってる古今東西の昔話に、ねこが登場したらどうなるの? 原作では悲劇でも、ねこが登場するだけでゆるくてキュートなお話に変貌してしまいます。登場人物たちがねこに絆される姿には、「ねこだから仕方がない」と思わず納得してしまうこと間違いなし!

作品の元となった神話や名作についても改めておさらいしながら、ねこが加わることにより新たな展開を繰り広げる物語をぜひお楽しみください。

※本記事はぱんだにあ著の書籍『ねこむかしばなし』から一部抜粋・編集しました。

◆吾輩は猫であるというねこ

■◆元となったむかしばなし
吾輩は猫である
あるところに名前のない飼いねこがいました。その飼いねこは自分のことを吾輩と呼んでいます。
吾輩は失恋をきっかけに哲学するようになりました。足が4本もあるのに2本しか使わない贅沢さ、誰のものでもない地球を分割して領土を主張するおかしさなど、人間を観察しては不思議に思っていました。
ある日、飼い主の教え子が結婚することとなり、自宅で内祝いが開かれます。その席で吾輩は、どうせ死ぬことが決まっているならば自殺も賢い選択かもしれないと悟りに浸り、ビールを舐めました。
酔っ払った吾輩はそのまま水瓶に落ちてしまうのですが、助からないと悟ると抵抗をやめて死を受け止め、沈んでいったのでした。

◆枕草子なねこ

■◆元となったむかしばなし
枕草子
枕草子は平安時代に清少納言によって書かれました。四季や周りの環境、虫などについて清少納言が思ったことを知的に書き連ねたエッセイと言ってもよいかもしれません。
最も有名な四季の部分は「春は夜明けが素敵です。山際の辺りが明るくなっていくさまがたまりません」「夏は夜が好きです。闇夜にホタルが飛び回るその光景こそ夏の醍醐味でしょう」
「秋は夕暮れが良いですね。遠くに飛び立っていく鳥や鳴き始める虫の音が物悲しさを掻き立て、とても趣があります」「冬は早朝にかぎります。霜や雪で一面が白いのも、温まろうと火を起こそうとしている姿もこの時期しか味わえません」のように書かれています。

著=ぱんだにあ/『ねこむかしばなし』

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