人間関係や人生に悩んだとき、先人たちの言葉は新たな気づきや人生の道しるべを与えてくれるだろう。先人たちの名言は、世の中を見据えたものや人間の実態をつまびらかにしたもの、いかに生きるか、人生を洞察したものに溢れているからだ。
◾️何歳になっても成長するための先人の名言
『人間通の名言 唸る、励まされる、涙する』(近藤勝重著、幻冬舎刊)では、人間とは?の理解を深めるために、ソクラテスやゲーテ、渋沢栄一、チャップリンといった先人たちの名言名句の数々を解説する。
世界的ベストセラー『思考は現実化する』の著者で、米国の自己啓発家、成功哲学者の第一人者であるナポレオン・ヒルは「他人に同調し、仲良くやっていくのは簡単ですが、他人の行動に関係なく、誠実さという最高の基準を守り行動できるなら、あなたは自然に成長していきます」という言葉を残している。
この言葉は、自分に誠実であるということが最も重要だと教えている。目先のものに巻かれっぱなしではなく、一番守るべきは自分の誠実さで、自身の本当の思いや考えを尊重することが大切となる。やるべきことは、どうすればいいのかを考え行動することで、簡単ではないこの積み重ねが自分自身を創っていくとになるのだ。
また、孔子の言葉に「自分自身に対する誠実さと他人に対する優しさ、全てはこの二つに包括される」というのがある。自分に誠実であるというのは、自分本位な考え方や勝手なふるまいをすることではない。相手が誰であろうと、優しい思いやりの気持ちを忘れなければ、誠実の意味をはき違えることはない。自分への誠実さと他人への優しさを土台にすれば、人間関係も良好に築けるのだ。
近代日本経済の父と呼ばれる渋沢栄一は、「天命を楽しんで事をなすということは、処世術の第一要件である」と語っている。人間関係の中で生きていく上で、一人ひとりに成すべき事があり、それを楽しむということが、一番必要な条件であるということだ。
では、どうすれば楽しんで生きることができるのか。著者の近藤氏は、楽しいと思えたり、晴れやかに笑えることを見つけることで、楽しい気持ちの領域を心の中に広げていくことができると述べる。毎日の生活の中で面白い言葉や意表をつく言葉を聞いたときは、メモをとるといい。そうすることで何度でも笑えて、誰かに聞かせて愉快な気持ちもシェアできるからだ。
先人たちの言葉から、人間関係の悩みを乗り越える、これからを生きるための役に立つ言葉が見つかるはずだ。
(新刊JP編集部)
配信: 新刊JPニュース