大人の喘息は原因不明なことが多く、子どもの場合はアレルギーが原因となっていることが多いそうです。喘息について、梅屋敷さわもとクリニックの澤本先生に詳しく教えてもらいました。
※この記事はMedical DOCにて【「大人の喘息(ぜんそく)」を医師が解説 咳が出る人は注意!? 症状セルフチェックと治療法も】と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。
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監修医師:
澤本 修一(梅屋敷さわもとクリニック)
1987年帝京大学医学部卒。1993年都立広尾病院呼吸器科勤務、1994年帝京大学医学部附属病院第二内科勤務、1997年社会保険都南総合病院勤務、2002年梅屋敷診療所開設、院長。2020年に現在の場所に移転・名称を「梅屋敷さわもとクリニック」に変更。現在に至る。日本内科学会所属、日本アレルギー学会所属、日本呼吸器学会所属、認定内科医・認定産業医、身体障害者福祉法指定医(呼吸器機能障害)。
編集部
大人になってから喘息を発症することがあると聞きました。そもそもなぜ、喘息が起きるのですか?
澤本先生
簡単にいうと、喘息とは気道で炎症が起きている状態。通常はアレルギーなどが原因となって、気道に慢性的な炎症が起きることによって咳や痰などの症状が起こります。
編集部
慢性的な炎症とはどういうことですか?
澤本先生
気道はなんらかの刺激に反応して炎症を起こすことがあります。そのため咳や痰などの症状が出るのですが、炎症が長引くと症状がないときでも常に炎症を起こしている状態になります。
編集部
慢性的な炎症を起こすとどうなるのですか?
澤本先生
ちょっとした刺激でも気管支周辺の筋肉が縮んだり、気道の粘膜がむくんだりすることで気道が狭くなってしまいます。そのため「ゼーゼー、ヒューヒュー」といった喘鳴(ぜいめい)が起きたり、呼吸が苦しくなったりするのです。
編集部
大人の喘息は、子どもの喘息とどう違うのですか?
澤本先生
子どもの喘息の場合、アレルギーが原因で発症することが多いとされています。また、子どもの喘息は成長につれて治ることも多いのですが、一方、大人の喘息の場合は原因不明で発症することが多く、子どもの喘息に比べて治りにくいとされています。
配信: Medical DOC