伊予の手漉き和紙のこれから
機械化や便利化が進む現代でだからこそ、伝統工芸から生み出される歴史や想いは特別です。
最後に、大西さんと塩田さんと石川さんにこれからの伊予手漉き和紙のあり方について聞いてみました。
石川さん「今後も伝統を受け継ぎ、自分たちの技術を深めつつ、手漉き和紙やその用具についても伝えていきたいです。 その際もできるだけ本物志向の用具を使用して、子どもたちが、見て、触れて、感じてほしいと考えています。」
――確かに本物の道具を使用することで一枚の紙を作る工程の大切さをさらに体感することができました! それと同時に、手漉き和紙用具職人についても自然と学ぶことができますね!
塩田さん「すき簀の作り方はネットには載ってないんですよね。 伝統技術を変に流出させないためだと思います。 その技術を自分が継承できることにやりがいや幸せを感じています。 伝統を守りながら手漉き和紙の可能性を広げられるように、用具屋として紙漉きさんと共に新しい試みに挑戦していきたいです。」
大西さん「また、手漉き和紙のさらなる用途も模索しています。 書道はもちろんのこと、いろんな紙を作れるので、それをどう使ってもらえるか…どう知ってもらえるか…これからの課題の一つです。」
人の手で作られているものだからこそ、他には生み出せない暖かさを感じられる手漉き和紙。
一枚の紙から伝わる人々のストーリーを知ることで、さらにその魅力を感じることができました。
ここにしかない技術を継承しながら未来へつなげていく職人に出会える町、四国中央市。
ぜひ手漉き和紙を手に取りその想いにふれてみてください。
■ 多羅富來和紙、千伊と月
住所/愛媛県四国中央市新宮町馬立1517
TEL/090-8696-3711
営業時間/9:00〜17:00
駐車場/あり
配信: イマナニ
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