「成人T細胞白血病の原因」は何が考えられる?症状・治療法も解説!【医師監修】

「成人T細胞白血病の原因」は何が考えられる?症状・治療法も解説!【医師監修】

成人T細胞白血病の原因

成人T細胞白血病の主な原因は、ヒトT細胞白血病ウイルスⅠ型(HTLV-Ⅰ)の感染です。このウイルスはT細胞に感染し、がん細胞へと変異させます。感染者の中で発症する確率は低く、3〜5%程度ですが、感染後に発症するまでには長い潜伏期間があります。主に高齢者での発症が見られ、若年層での発症は稀です。感染を避けるためには、母子感染対策だけでなく、性行為による感染予防も重要です。また、定期的な健康診断と体調管理も必要です。

成人T細胞白血病の症状

成人T細胞白血病の症状は男女ともに類似しており、主にリンパ節の腫れ(首、わきの下、足の付け根など)、肝臓や脾臓の腫れ、原因不明の皮疹、血中カルシウム値の上昇によるのどの渇きや意識障害、不整脈などが挙げられます。感染後に症状が現れるまでには30〜70年の潜伏期間があり、感染者の約5%が症状を発症するとされています。成人T細胞白血病はATL細胞の異常増殖により、全身のリンパ節や臓器に浸潤し、末期には免疫不全が進み日和見感染症にかかりやすくなる特徴があります。治療には病型により異なっており、化学療法や同種造血幹細胞移植が行われますが、予後は依然として厳しい現実があります。

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