急性大動脈解離の前兆とは?Medical DOC監修医が急性大動脈解離の前兆・なりやすい人の特徴・予防法や何科へ受診すべきかなどを解説します。気になる症状がある場合は迷わず病院を受診してください。
≫「急性大動脈解離で急死する前に現れる症状」はご存知ですか?原因も医師が解説!
※この記事はMedical DOCにて『「急性大動脈解離の前兆となる3つの初期症状」はご存知ですか?医師が徹底解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。
監修医師:
春日 武史(医師)
練馬光が丘病院総合救急診療科集中治療部門
「急性大動脈解離」とは?
血管の一部が裂け、血液が本来流れる部分とは違うところに流れ込んでしまう状態を指す「急性大動脈解離」。これは、突然発生する緊急性の高い病気であり、速やかな診断と治療が欠かせません。本記事では、急性大動脈解離がどのような病気か、早期発見がなぜ重要なのかについて解説します。身近な症状やリスク要因にも気を付けましょう。
急性大動脈解離を予防する方法
定期的な健康診断
定期的な健康診断では、血圧やコレステロールの測定を含む一連の検査が行われます。これらの測定は、大動脈解離のリスク因子である高血圧や動脈硬化の兆候を早期に発見するのに役立ちます。早期に高血圧や高コレステロールの治療を行えば、その後の動脈硬化や血管への負担を抑えることができ、大動脈解離を起こしにくくなります。
禁煙
タバコの煙に含まれる化学物質は血管を収縮させ、血圧を上げる原因となります。さらに動脈硬化や狭心症、心筋梗塞のリスクも高まります。これらは大動脈解離のリスクを高める重要な要素です。禁煙することで、これらのリスクを大幅に低減できます。禁煙は難しいかもしれませんが、ニコチンパッチやカウンセリングなど、成功率を高めるための支援が存在するため、禁煙外来への受診を検討してみてください。
適度な運動
定期的な運動は、心臓と血管の健康を保つのに役立ちます。適度な運動は血圧を下げ、健康的な体重維持にも効果的です。ウォーキング、水泳、サイクリングなどの有酸素運動は特に効果的ですが、基礎疾患がある方は新しい運動を開始する前に医師と相談することをお勧めします。
バランスの取れた食事
健康的な食事は、大動脈解離を予防するための鍵となります。高血圧やコレステロールを管理するためには、飽和脂肪やトランス脂肪の少ない食品を選び、果物、野菜、全粒穀物を多く摂取することが推奨されます。これらの食品は血管の健康を促進するだけでなく、肥満や生活習慣病など大動脈解離のリスク因子を減らす助けにもなります。
ストレス管理
ストレスは血圧を上げ、心臓に負担をかけることがあります。緊張状態が続く職場など慢性的なストレスがかかる状況に晒されていると高血圧症になりやすくなります。また、動脈硬化などですでに血管が脆くなっているところに、強いストレスによる血圧上昇が起きると大動脈解離発症のきっかけになりかねません。
深呼吸、瞑想、ヨガ、趣味など自身で取り組むことができるリラックス方法を探し、実行してみましょう。
配信: Medical DOC