浸潤性小葉がんの原因
浸潤性小葉がんに特有の原因については分かっていません。乳がんの原因についてご紹介します。
遺伝
乳がんの5~10%は遺伝性であるといわれています。血のつながった家族に乳がん患者さんがいる場合、血縁関係が近いほど、人数が多いほど、乳がんになるリスクが高くなります。ご家族に乳癌の方がいる場合は、特に定期的な乳がん検診が重要です。
エストロゲンにさらされている期間が長い
乳がんの発症にはエストロゲンという女性ホルモンが関係することがわかっています。月経のある期間が長い、出産経験がない、授乳経験がないなどが危険因子です。早期発見、早期治療のために乳がん検診が大切です。
生活習慣
乳がんになる原因として、環境要因もあります。肥満や飲酒、喫煙などの生活習慣が乳がんになるリスクであるとわかっています。バランスの良い食事と運動習慣を心がけることが大切です。
浸潤性小葉がんのステージ別の症状
浸潤性小葉がんのステージ別の症状について解説します。
浸潤性小葉がん・ステージ1の症状
ステージ1はしこりの大きさが2cm以下であり、リンパ節転移なしの早期の段階です。症状として乳房のしこりを自覚することがあります。浸潤性小葉がんの場合は、しこりに気が付かないことも多いです。症状がある場合は、早めに乳腺科を受診しましょう。
浸潤性小葉がん・ステージ2の症状
ステージ2はステージ1と比べて、しこりが大きいため、乳房のしこりの症状に気が付くことがあります。また、脇のリンパ節に転移がある場合は脇にしこりを触れる可能性もあります。症状がある場合は、早めに乳腺科を受診しましょう。
浸潤性小葉がん・ステージ3の症状
ステージ3はステージ2と比べてリンパ節転移があり、しこりの範囲も広がっている段階です。この段階では、乳房のしこりに加えて、乳房の変形に気が付くことがあります。乳がんが皮膚に露出して赤くただれることや、脇や鎖骨のリンパ節の腫れの症状が出る場合があります。症状がある場合は、早めに乳腺科を受診しましょう。
浸潤性小葉がん・ステージ4の症状
ステージ4はしこりやリンパ節転移の状況にかかわらず、がんが他の臓器へ転移している状態です。転移した場所によって起こりうる症状はさまざまです。乳がんは骨・肺・肝臓・脳に転移することが多いです。骨に転移した場合は痛みや神経症状、肺に転移した場合は息苦しさや咳などの症状が出る場合があります。脳に転移した場合は、頭痛やめまい、麻痺などの神経症状がでることがあります。通常の乳管がんとは異なり、浸潤性小葉がんは、消化管、腹膜、卵巣や子宮に転移をすることがあるという特徴があります。症状がある場合は、早めに乳腺科を受診しましょう。
配信: Medical DOC