「浸潤性小葉がん」の症状・原因・ステージ別の治療法はご存知ですか?医師が解説!

「浸潤性小葉がん」の症状・原因・ステージ別の治療法はご存知ですか?医師が解説!

浸潤性小葉がんのステージ別の余命・生存率

浸潤性小葉がんのステージ別の余命・生存率について解説します。

浸潤性小葉がん・ステージ1の余命・生存率

ステージ1の5年生存率は98%であり、完治する可能性が高いです。ステージ1では乳腺外科で手術を行います。乳房部分切除術を行った場合は、術後に放射線治療科で放射線治療を行います。乳癌のサブタイプに応じて、再発予防のための薬物治療も行います。

浸潤性小葉がん・ステージ2の余命・生存率

ステージ2はステージ1と比べて、しこりが大きい、または脇のリンパ節転移がある状態です。ステージ2の5年生存率は81~94%です。完治を目指して治療を行います。ステージ2の治療は乳腺外科で手術を行います。乳房部分切除術を行った場合は、術後に放射線治療科で放射線治療を行います。また、全摘出した場合でも、リンパ節転移陽性であれば放射線治療を追加します。乳がんのサブタイプにあわせて、手術の前後に薬物治療も行います。

浸潤性小葉がん・ステージ3の余命・生存率

ステージ3はステージ2と比較し、リンパ節転移があり、しこりの範囲も広がっている段階です。ステージ3の5年生存率は72%程度です。ステージ3の手術を可能にするために、まず薬物療法から行います。手術が可能になった場合は乳腺外科で手術を行います。退院後、放射線治療に通います。手術後も再発リスクを抑えるための薬物治療を継続して行います。手術が難しい場合は、薬物治療を継続します。完治を目指して治療を行います。

浸潤性小葉がん・ステージ4の余命・生存率

ステージ4はがんが他の臓器に転移している段階です。ステージ4の5年生存率は20~30%です。基本的に手術は行わず、乳腺科で薬による全身治療を行います。この段階は完治をするのが難しいです。がんの進行を抑えて症状を和らげ、QOLを保ちながら長期の生存を目指します。

浸潤性小葉がんの進行速度

浸潤性小葉がんの進行速度について解説します。浸潤性小葉がんは乳管がんと比べて、術後6年以内の再発が少なく、術後10年以内の死亡リスクも低いと報告されています。一方で、それ以降の再発リスクは小葉がんの方が高くなります。浸潤性小葉がんは乳管がんと比較し、手術から時間が経って再発する傾向があります。

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