フランスの重要な農産物の一つがぶどう。
その大半がワインに姿を変えます。
国内各地に広がる畑では収穫が南部から始まり北上、収穫の季節労働(セゾニエ)をする人の中には複数の地方で働く人も。
そんなフランスの一大イベントとも言えるぶどう収穫・醸造作業を滞りなく進めることは毎年ドメーヌ(ぶどう栽培ワイン生産者)の責任者たちにとってなかなかなプレッシャーになっていることでしょう。
彼らのミッションの一つは必要な人数だけ季節労働者を確保すること。
ぶどうは、良い感じに熟すのを待って一斉に収穫し、直ちに醸造所に送られます。
8月の夏休み中であれば学生の手を期待できますが、多くの地域ではぶどう収穫は新年度となる9月以降から。
そしてなにより、品質管理の為に機械を使わずぶどうの手摘み収穫をするドメーヌがたくさんあるので人手が必要なのです。
猛暑の日や、反対に冷たい雨に打たれる中の肉体労働ということもあるのでしょう、人手の確保に苦労している生産者が毎年複数います。
そんな人手不足解消対策の一つが、季節労働者たちをまとめて駅から各ドメーヌへ送迎するオーガナイズ。
ドメーヌが複数集まって外部に委託し、車やバイクなどの交通手段がないから収穫の仕事ができない、という人たちにも来てもらおうというわけです。
何しろ1年で最も多忙な時期ですから通常のスタッフ数名という小規模のところではこういった送迎までとても手が回りません。
ドメーヌの責任者の中には、真面目に働いた季節労働者とは連絡先をしっかり交換して来年も自分のところで働いてくれるようコンタクトを維持する努力をしている人も少なくないようです。
さて2024年、収穫量は多少厳しいようですがどんな出来になるのか、結果はしばしの間待ちましょう。
配信: ワウネタ海外生活