蚊の数は暑さと降水量に関係が?
例年であれば、蚊が発生しだす時期は5月すぎくらい。しかし、ネットの調査結果などを見ても、今年は例年に比べ「蚊に刺された」という人はあまりいないよう。特に東日本では、その傾向が顕著なようです。
その原因として考えられるのが、「気温」。東日本では、今年の4月から5月上旬にかけて、夏日(最高気温が25度を超えた日)を記録する地域が例年よりも少なかったのだとか。さらに今年は降水量も少ないようで、4月中旬から5月中旬の合計降水量を見てみると、東日本は平年の20%以下。
水が少ないと、蚊の幼虫であるボウフラは育つことができず、結果的に蚊が少なくなっているというわけなのです。
夏本番、蚊の数はどうなる?
気温が低いと少なくなる蚊ですが、一方で猛暑が続くほど少なくなるという傾向も。ボウフラから成虫になるまでの期間は、約2週間。猛暑が続くことで、ボウフラの住処である水たまりなどは、2週間もかからずにひからびてしまいます。
さらに、日本には「ヒトスジシマカ」と「アカイエカ」の2種類の蚊が主に生息していますが、アカイエカは暑さに弱く、30度を超える日(真夏日)が続くと死んでしまうそうなんです。そのため、猛暑になると予想されている今年は、真夏でも蚊は少ないかも…?
とはいえ、昨年は国内でも、蚊が媒介する「デング熱」の感染者がチラホラ…。もしも長期予報が的中し蚊が少なくなったとしても、虫除けは怠らない方がよさそう。また今後は2020年に向けて、海外からの人や物資の流入がより激しくなっていくことは必至。マラリアなど、蚊が媒介する他の病気がいつ日本に上陸しても不思議ではありません。
外出時、特に蚊の多そうな水辺や樹木の多い場所に行くときには、必ず虫除けを持ち歩くこと。きちんと予防して、今年の夏もたくさんの想い出を作りましょうね。
(文・姉崎マリオ)