安心して働けない有料老人ホームを見抜くためのポイント

安心して働けない有料老人ホームを見抜くためのポイント

3.利用者との関係づくり

(1)不十分なアセスメント

利用者や家族のニーズを適切に把握し、それに応じたケアを提供することは、介護サービスの基本です。

しかし、アセスメントが不十分な施設では、利用者のニーズと提供されるサービスにミスマッチが生じ、職員のストレスにつながる可能性があります。

(2)ケアの質向上への取り組み不足

継続的なケアの質の向上に向けた取り組みが行われていない施設も、安心して働くには適していません。ケアの質が向上しないと、職員のモチベーションが低下し、やりがいを感じられなくなる可能性があります。

4.経営状況と待遇

(1)不適切な待遇

給与や福利厚生などの待遇も、安心して働ける環境かどうかを判断する重要な要素です。業界平均と比べて著しく低い給与や、必要な福利厚生が整っていない場合は、長期的に働き続けることが難しくなります。

(2)施設の設備と環境

運営会社の経営状況については、多数の店舗を運営しているホーム等ではなかなかわからないものです。ただ、経営者の考え方がよくわかるのが、建物設備の整備状況と労働環境です。

例えば、設備の整備状況、施設の設備も職員の働きやすさに大きく影響します。介護に必要な設備が不足していたり、老朽化が進んでいたりする施設では、業務効率が低下し、職員の負担が増大する可能性があります。

また、職員の休憩スペースや更衣室などの労働環境も重要。最近ではこれに加えICTへの取り組み状況も重要な視点となってきています。これらが適切に整備されていない施設では、職員のストレスが増大し、長期的に働き続けることが難しくなります。

安心して働けない有料老人ホームを見抜くためには、人材育成と定着への取り組み、業務プロセスの効率化、利用者との関係づくり、経営状況と待遇、施設の設備と環境など、多角的な視点から評価することが重要です。

 

施設見学や体験入居の機会を活用し、実際の現場の雰囲気や職員の様子を観察することも大切です。また、長年にわたって高齢者の入所施設を経営し、時間をかけて職員の育成を行っている施設を選ぶことも、安心して働ける環境を見つける上で有効な方法です。

 

介護職員として安心して働ける環境を見つけることは、自身のキャリア形成だけでなく、提供するケアの質にも大きく影響します。

このコラムで紹介したポイントを参考に、自分に合った働きやすい環境を見つけていただければ幸いです。

介護の三ツ星コンシェルジュ

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