VDT症候群の前兆や初期症状について
VDT症候群の初期症状は主に眼の症状です。
眼の疲れによってまぶたが重くなったり、外が眩しく見える、対象物が二重に見える、見え方がかすむなどの症状が現われます。
眼の表面が乾くことによって、赤みや痛み、涙がでることもあります。
VDT症候群の検査・診断
VDT症候群の検査では、問診で労働や日常生活のVDT作業時間や自覚症状などを伺った後、以下の検査で視力の状態や眼位のずれ、肩や腕などの筋骨格系に異常が起きていないか確かめます。
VDTを使用する時間が多く眼や身体にさまざまな症状がでている場合は、VDT症候群が疑われ、適切な指導が入ったり、医療機関の受診をすすめられることがあります。
視力検査
左右の視力を普段VDT作業しているときの状況(眼鏡やコンタクトレンズの装着など)で検査して、近視や遠視が起きていないか確認します。
5m視力検査で、眼の水晶体によるピント調節機能がはたらかない状態の視力を測定します。
それに加えて、眼から対象物まで30cmもしくは50cmの距離を離した近見視力の検査をおこなうこともあります。
屈折検査
屈折検査はオートレフケラトメーターという測定機を用いて、外から眼に入る光の屈折の程度を調べます。
眼の屈折機能にどの程度異常があるかがわかることによって、近視や遠視、乱視の度数を測定できます。
眼位検査
眼位は両眼の位置関係のことで、ずれが生じていると斜位や斜視になります。
両眼をペンライトで照らしたときの角膜の反応(角膜反射法)や、片眼を閉じたときの眼球の動き(遮閉試験)を見て、両眼にずれが起きていないか確認します。
調節機能検査
調節機能の検査では専用の測定機を用いて、対象物を見るときに焦点を合わせられる最も近い距離(近点距離)を測定します。
近点距離が40cmを超えた場合は、近視用の眼鏡を使用したり、ディスプレイを大きい物に変更して眼から画面までの距離を確保することが必要です。
筋骨格系の検査
腕を持ち上げたときの運動異常や、肩や首の筋肉を指で押したときの痛みの検査をおこないます。
VDT作業の影響で、腕や肩、首の筋肉などの症状がでているか確かめます。
配信: Medical DOC