「原田病」を疑うべき初期症状はご存知ですか? 原因を併せて医師が解説

「原田病」を疑うべき初期症状はご存知ですか? 原因を併せて医師が解説

原田病の治療

原田病の治療では主にステロイドパルス療法がおこなわれますが、状況に応じて免疫抑制剤や生物学的製剤を使い分けることもあります。
病気の程度や治療への反応には個人差があるため、眼の症状や体調を十分に観察しながら慎重に治療をすすめる必要があります。

ステロイドパルス療法

ステロイドパルス療法はステロイドにより炎症を抑える治療です。
点滴で大量のステロイドを全身へ投与した後、徐々に内服に切り替えて薬の量を減らしていきます。
全身の炎症をおさえるのに有効な治療法ですが、急に薬の量を減らすと再び炎症が起こることがあります。
再発を繰り返すと視力低下がすすんで回復しにくくなるため、全身の症状が落ち着いても薬の量を減らしながら継続することが大切です。
炎症の再発がなくても半年以上は継続が必要になり、再発が見られやすいケースでは、目の症状や体調を観察しながら1年〜数年ほど継続する場合もあります。

免疫抑制剤

免疫抑制剤は、過剰に起こっている異常な免疫反応を抑える薬で、原田病の補助的選択薬として使用されます。
ステロイドの減量中に再発したり、骨粗鬆症や胃腸症状、不眠などの副作用が問題になる場合では、免疫抑制剤に切り替えることがあります。

生物学的製剤

生物学的製剤は、眼の炎症を引き起こす原因となるタンパク質(サイトカイン)を抑制して、ぶどう膜炎の症状を抑えます。
炎症の程度が強かったり、再発を繰り返す場合に使用されることがあります。

原田病になりやすい人・予防の方法

原田病は日本を含む東洋人によく見られる病気で、20〜40代に多く発症します。
自己免疫疾患なので予防は難しいですが、発症した後は悪化や再発を起こさせないように、医師の指示のもと治療を継続することが大切です。

関連する病気ぶどう膜炎網膜剥離

内耳障害

感音性難聴

髄膜炎

参考文献

公益社団法人日本眼科学会フォークト-小柳-原田病

日本眼炎症学会Vogt-小柳-原田病

Eye Bank Journal Vogt(フォークト)-小柳-原田病

公益社団法人日本眼科医会ぶどう膜炎なぜ?どうしたらいいの

公益社団j法人日本眼科学会網膜剥離

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