「前駆陣痛」を疑うべき初期症状はご存知ですか? 原因を併せて医師が解説

「前駆陣痛」を疑うべき初期症状はご存知ですか? 原因を併せて医師が解説

前駆陣痛の治療

前駆陣痛は出産の経過の1つであるため治療は特に必要ありませんが、前駆陣痛なのか陣痛なのか見分けることが重要です。いつ陣痛がきてもいいように病院受診のタイミングを把握しておきましょう。

分娩が近づいたサイン

おしるし、おりものの増加、子宮口の開き、恥骨の痛み、おしっこが近い、子宮底が下がるなどの症状が見られたら、もうすぐ分娩が近づいているととらえてよいでしょう。

受診のタイミング

出産につながる陣痛は、規則的で10分以内の間隔または1時間に6回以上であるといわれています。初産婦は10分間隔の陣痛、経産婦は15分間隔の陣痛になったら産院に連絡するタイミングです。受診の目安は産院によって異なる場合があるので、主治医の指示を優先してください。
また陣痛は個人差があるので受診するか迷う場合は、自分で判断せずに産院に相談することをおすすめします。

前駆陣痛になりやすい人・予防の方法

前駆陣痛は妊娠後期になると誰でもみられます。胎児が生まれてくる準備をしている証拠であり、予防する必要はなく普段通りの生活を送っても問題ありません。
ただし切迫早産などの診断がある場合は、安静が必要なため主治医の指示に従いましょう。妊娠37週以降であれば陣痛につながるように、下記を意識して過ごすことをおすすめします。

陣痛がくるまでの過ごし方

①適度に運動する
前駆陣痛があっても、特別安静にする必要はありません。出産にむけた体力づくりのために、無理のない範囲でストレッチやウォーキングなどをおこないましょう。外出時には必ず母子手帳を持参し、すぐに病院にいけるように遠出は避けましょう。

②リラックスして過ごす
緊張や不安は子宮の出口を硬くし、分娩を長引かせることがあります。リラックスを意識し、好きなことをして過ごしましょう。

③休めるときに睡眠をとる
睡眠不足で体力がなくなると、陣痛が弱くなりお産が長引くことがあります。休めるときに寝て、体力や気力を温存しておきましょう。

④体を冷やさない
足首まである靴下を履いたり温かい湯船につかったりして、温かくして過ごしましょう。

⑤入院の最終確認をする
いつでも入院できるように、入院バッグの最終準備や入院時の交通手段の再確認をおこないましょう。

⑥産後の育児支援の準備をする
産後の生活を見据えてパートナーや家族と話し合い、新生児の世話や家事の分担などの計画を立てましょう。パートナーや家族の協力を得ることが難しい場合は、住んでいる市町村の産後ケアを調べてすぐに利用できるように手配しておくことをおすすめします。

関連する病気

陣痛

おしるし

常位胎盤早期剥離

参考文献

妊娠・出産・産後における助産師によるケア|日本看護協会

日本産科産婦人科学会 産婦人科診療ガイドライン 産科編2020

日本助産師会 妊娠中の標準的な健康教育

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