「角膜ヘルペス」を疑うべき初期症状はご存知ですか? 原因を併せて医師が解説

「角膜ヘルペス」を疑うべき初期症状はご存知ですか? 原因を併せて医師が解説

角膜ヘルペスの治療

角膜ヘルペスの治療では、主にアシクロビル眼軟膏やステロイド点眼を使用し、重症例の場合ではバラシクロビルの内服や、角膜移植術をすることもあります。

アシクロビル眼軟膏

アシクロビル眼軟膏は、角膜のHSVの増殖を防ぐ軟膏です。
1日に5回の投与が原則で、症状が完全に治るまで2週間ほど使用します。
使用開始してから1週間ほどたっても効果が見られない場合は他の原因が疑われます。

ステロイド点眼

ステロイド点眼とは炎症を抑える点眼薬で、実質型角膜ヘルペスの治療ではアシクロビル眼軟膏と併用することが多いです。
特に上皮型角膜ヘルペスと実質型角膜ヘルペスが併発している場合は、投与を中止すると再発しやすいため、終了時期は医師の指示に従うことが大切です。

バラシクロビル内服薬

バラシクロビルは、HSVの増殖を抑える抗ウイルス薬です。
角膜ぶどう膜炎や壊死性角膜炎がある重症例で内服することがあります。

角膜移植術

角膜移植術は、全身麻酔をした後に病気の角膜を切除して、提供眼からの角膜をナイロン糸で縫い付ける手術です。
薬物療法で効果がない場合や、強い瘢痕性の角膜混濁があるケースで適応になります。

角膜ヘルペスになりやすい人・予防の方法

角膜ヘルペスは、免疫力が低下していると発症しやすくなります。

予防には、規則正しい食事と十分な睡眠をとって過労やストレスをためないようにすることが大切です。

一度発症すると再発しやすい病気なので、自己判断で軟膏や点眼薬をやめないことも重要です。

関連する病気

上皮型角膜ヘルペス

実質型角膜ヘルペス

内皮型角膜ヘルペス

感染症角膜炎

遷延性角膜上皮欠損(せんえんせい角膜上皮欠損)

栄養障害性角膜潰瘍

角膜脂肪変性

角膜融解(かくまくゆうかい)

角膜穿孔(かくまくせんこう)

参考文献

感染性角膜炎診療ガイドライン(第3版)

ウイルス性結膜炎ガイドライン第4章検査

ウイルス性結膜炎ガイドライン第5章治療

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