「類天疱瘡」になりやすい人の特徴はご存知ですか? 原因・症状を併せて医師が解説

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類天疱瘡の治療

類天疱瘡の治療は、症状の進行を抑え、患者さんの生活の質を維持することを目的としています。治療法は、患者さんの症状の重さや全身状態に応じて調整され、主に以下の方法が採用されます。

ステロイド外用薬または内服薬

ステロイドは、類天疱瘡の治療において最も一般的に使用されます。ステロイド外用薬または内服薬のみで改善が見られるケースもありますが、他の薬剤と併用して使われることが多いです。
推奨されているのはテトラサイクリンとニコチン酸アミドとの併用で、有効性が明らかになってきています。

免疫抑制療法

ステロイドだけで十分な効果が得られない場合や、ステロイドの副作用を軽減するために、免疫抑制剤が併用されることがあります。
免疫抑制剤は、免疫の過剰な活動を抑え、類天疱瘡の症状をコントロールします。重症例だと、アザチオプリンやシクロフォスファミドとの併用が検討されますが、患者さんの状態に応じて適切な薬剤を使い分けます。

血漿交換療法

血漿(けっしょう)交換療法は、他の治療法が効果を示さない場合や、副作用などでステロイドの大量使用が難しい場合に限り、適用される治療法です。血中の免疫グロブリンを取り除くことで、自己抗体の濃度を低下させる効果が期待できます。

類天疱瘡になりやすい人・予防の方法

類天疱瘡は70歳代~90歳代の高齢者が発症しやすい病気です。

自己免疫疾患であり、自己免疫の異常を引き起こす原因がはっきりしていないため予防は困難です。しかし、医師の指示に従い、薬剤の服用をきちんと続けることで再発予防の効果が期待できます。

内服薬を自己判断で変更したり中止したりすると、消失した症状が再発する可能性があります。服用するタイミングや頻度など、医師の指示を守りながら、飲み忘れにも注意しましょう。また、治療中には外力が加わる場所に水疱が生じやすいため、外力が加わらないようにすることも重要です。

関連する病気関節リウマチ

全身性硬化症

多発性筋炎

重症筋無力症

全身性エリテマトーデスネフローゼ症候群成人スチル病

参考文献

難病情報センター「類天疱瘡(後天性表皮水疱症を含む。)(指定難病162)」

日本皮膚科学会「類天疱瘡」

社会福祉法人 恩賜財団 済生会「水疱性類天疱瘡 (すいほうせいるいてんぽうそう)」

National Library of Medicine「Bullous Pemphigoid」

日本皮膚科学会「類天疱瘡(後天性表皮水疱症を含む)診療ガイドライン」

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