ラテックスアレルギーの治療
ラテックスアレルギーの治療は、天然ゴム製品との接触を避けることが有効です。
軽度の症状がでた場合は抗ヒスタミン薬が処方されることもあります。
アナフィラキシーショックが起きた場合は、エピペン(アドレナリン自己注射薬)を使用し、心拍数の増加や血圧の上昇を促して、症状の進行を一時的に緩和します。
ラテックスアレルギーは症状の重さにかかわらず、医療従事者の指導のもと適切に管理することが重要です。
ラテックスアレルギーになりやすい人・予防の方法
ラテックスアレルギーになりやすいのは、以下のような人です。
医療従事者
アトピー性皮膚炎がある人
長い間医療行為を受け続けている人
ラテックスフルーツ症候群の人
医療従事者は業務中に手袋を装着することが多く、アレルゲンとの接触回数も必然的に増えます。
アレルゲンとの接触が多いと、アレルギー反応を起こす可能性も高くなるため、医療従事者はラテックスアレルギーになりやすくなります。
業務の施行中に頻回の手洗いや消毒によって皮膚のバリア機能が低下しやすくなることも、ラテックスアレルギーにつながる原因です。
アトピー性皮膚炎の人も皮膚のバリア機能が低いため、同様の理由でラテックスアレルギーになりやすくなります。
子どもの頃から手術を受けている人など、長い間アレルゲンと接触せざるを得ない場合も、ラテックスアレルギーになるリスクが高いです。
ほかにも、アボカドやバナナ、栗、キウイフルーツなどにアレルギー反応を示すラテックスフルーツ症候群も、ラテックスアレルギーと関連があるといわれています。
実際にラテックスアレルギーの30〜50%の人が、ラテックスフルーツ症候群を発症しています。
(出典:一般社団法人日本アレルギー学会アレルギーポータル「ラテックスアレルギー」)
ラテックスアレルギーを予防するためには、ラテックス製品との接触を避けましょう。
やむを得なくゴム製品を使わなければならない場合は、代替品であるラテックスフリーの製品を使うことが重要です。
仕事でラテックス製品を使用する可能性があるときは、事前にラテックスアレルギーがあることを周囲に伝えておきましょう。
自分がラテックスアレルギーであることを示す「アレルギー情報カード」を持ち歩くことも有効です。
関連する病気
ラテックスフルーツ症候群
刺激性接触皮膚炎
アレルギー性接触皮膚炎
花粉-食物アレルギー症候群
参考文献
一般社団法人日本アレルギー学会アレルギーポータル「ラテックスアレルギー」
厚生労働省医薬品等安全性情報153号
VIARIS「EPIPEN」
東京都保健医療局「東京都アレルギー情報navi」
公益社団法人日本皮膚科学会「じんましんってどんな病気ですか?」
一般社団法人日本アレルギー学会「アレルギー検査方法の実際」
一般社団法人日本アレルギー学会「ラテックスアレルギー/Q&A」
配信: Medical DOC
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