視覚障害の治療
視覚障害の治療では、原因の疾患に応じた治療が行われます。
視覚障害が起こると、眼鏡やコンタクトレンズを使用しても視野や視力を回復するのが難しいことも多いです。そのため、日常生活上で視機能をサポートするための補助具などが用いられます。
盲の患者さんは視覚からの情報をほとんど得ることができないため、文字を読解するには点字を使用します。他にも、点字ディスプレイや読み上げソフトなどを使用することでパソコンの操作を行うことも可能です。また、歩く際は白い杖を使用したり、盲導犬と歩いたりするケースがあります。
一方、弱視の患者さんは、個人差はあるものの、文字を拡大したり濃くしたりすることで読解できることがあります。そのため、拡大読書器具や弱視レンズなどの視覚補助具を使用したり、タブレットやパソコンなどの文字を拡大したりすることで視機能のサポートを図ります。
視覚障害になりやすい人・予防の方法
緑内障や糖尿病網膜症を発症している場合には、視覚障害の発症リスクがあります。
緑内障ははっきりとした原因が解明されていないため、予防することは困難です。また、発症初期は自覚症状に乏しいため、早期発見も難しいケースがあります。症状の進行を抑えたり視覚障害に進展したりすることを予防するため、定期的に通院して継続的に治療を受けるようにしましょう。
糖尿病網膜症は、糖尿病で血糖値のコントロールが不良な場合に合併することがあります。糖尿病を発症している場合には血糖値のコントロールに努め、眼科での治療も継続的に受けることが重要です。
関連する病気
緑内障
網膜色素変性
先天性白内障
未熟児網膜症
参考文献
岡山大学「視覚障害の原因疾患の全国調査:第1位の緑内障の割合が40%超〜2018年の視覚障害認定基準改正の影響が判明〜」
独立行政法人日本学生支援機構「視覚障害」
公益社団法人日本眼科医会「よくわかる緑内障-診断と治療-」
厚生労働省難治性疾患政策研究班難病情報センター「網膜色素変性症」
公益財団法人日本眼科医会「糖尿病網膜症」
公益財団法人長寿科学進行財団健康長寿ネット「緑内障の症状
公益社団法人日本眼科医会「糖尿病で失明しないために」
国立生育医療研究センター「先天性白内障」
国立生育医療研究センター「未熟児網膜症」
日本小児眼科学会「未熟児網膜症」
臨床神経生理学40巻1号「視覚誘発電位と視覚誘発脳磁場」
国立仙台病院眼科貝和いづみら「Teller Acuity Cardsの使用経験」
一般社団法人日本予防医学協会「眼底検査」
配信: Medical DOC
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