「産後の恨みは一生」なら「産後の感謝も一生」。管理職だからこそ残業しないパパの働き方!

「産後の恨みは一生」なら「産後の感謝も一生」。管理職だからこそ残業しないパパの働き方!

管理職だからこそ残業しない働き方を

――現在、夕祈さんが大阪にいらっしゃるということで、佳奈さんも同じく異動されたのでしょうか?

佳奈さん 家族で引っ越しをして大阪にはいるのですが、実は東京本社のWEB関連の部門に在籍しており、普段はフルリモートの在宅勤務で東京のメンバーと仕事をしています。

――多様な働き方を実現されていますね。

佳奈さん はい。私の場合は事情もあって少し特殊ですが、会社的にはリモートの在宅と出社を併用する社員が多いです。

夕祈さん 私は営業なので外回りしていることが多く、在宅勤務はだいたい週1〜2ですね。ただ、会議は事務所にいても基本オンラインです。

――育休は取れても復帰後は残業が多くて大変、という方も中にはいらっしゃいますが、夕祈さんはいかがですか?

夕祈さん 残業するのは月に10時間ほどですね。早く帰宅した分、家で持ち帰りの仕事をするなんてこともほとんどありません。仕事自体を早く終わらせるように効率や生産性を意識して業務を進めています。

――お子さんが生まれてからそうなったのですか?

夕祈さん 子どものこともありますが、管理職に上がったことが大きなきっかけでした。入社後3年目くらいまでは、残業も頑張るような働き方をしていたんですが、管理職に上がってからは、自分が長く残業してしまうと、 下のメンバーに対してもあまりいい影響を与えないと思ったので、意図的にやらないようになりました。

――いい上司ですね!

夕折さん いや、日頃、部下がともに頑張ってくれているおかげです(笑)。

――ちなみにお子さんが急病のときはどうされていますか?

佳奈さん 夫は営業職なので、取引先のアポが入っていることも多く、私が対応することが多いです。ただ、もちろん、夫が休むときもあります。ほかにも2人とも在宅で出勤しつつ、時間差でメインの看病役を交代することも。10時から12時は私が看るから、12時から14時はそっちでお願いねみたいな形です。こういうときは、パズルみたいにお互いの時間を調整して当てはめながら、対応しています。

――在宅勤務はやはり子育てとの相性がいいですかね?

佳奈さん はい。弊社の場合、裁量労働制を導入していて、何時から何時まで働くのかは社員の裁量に委ねられているので、合間に夕食の下ごしらえをしたりもしています。おかげで子どもたちをお迎えに行って帰ってきてからも、待たせることなく食事の用意ができていますし、子どもたちの寝る時間も遅くならずに済んでいるかなと思います。

「上の子も下の子も歩行器を愛用していました。乗せておくと、物理的に周囲の物を触らなくなるし、歩く力をつけるのにも役立ってくれたと思っています」(夕祈さん)

妻が2カ月の入院、突如ワンオペで上の子と生活することになり…

――育児と仕事を両立されているお2人ですが、夕祈さんが育児に対して自信があると言えることはどんなことですか?

夕祈さん ワンオペで家事・育児をこなせることでしょうか。実は妻は第二子の出産前に2カ月間の入院期間があったんです。その間、一人で上の子と生活したことは、とても大きな自信となりました。

――入院は大変でしたね。

佳奈さん はい。まだ出産までかなりある時期に、定期的に受けていた妊婦健診で「子宮口が開いてきている、切迫早産です」と診断を受けました。おなかの張りを抑える薬を24時間点滴で打たなきゃいけないので、即入院となりました。上の子はちょうど1歳半くらいでしたが、夫に急遽すべてをお願いすることに。もちろん、私は仕事もお休みすることになりました。

――夕祈さんは2カ月間、完全にワンオペに?

夕祈さん 妻のお義母さんを頼ることはありましたが、それも本当に外せない用事があるときに見てもらうくらいで、基本はワンオペでした。意外と何とかなりましたね。

私自身、10年ほど一人暮らしの経験があって、家事は一通りできますし、料理も得意です。また、育児も普段からかかわっていたので、娘も妻がいなければいないで大丈夫でした。早い時期から娘が一人で寝るのを習慣にしていたこともよかったと思います。娘も頑張ってくれましたね。

会社のほうは普段からあまり残業をしないようにしていましたし、時差出勤も利用しました。その期間は出勤時間を1時間早めて、その分、退勤時間も1時間早くして、保育園に娘を迎えに行っていました。

――佳奈さんは夕折さんにおまかせすることに不安はありましたか?

佳奈さん なかったです。家事も育児もできるというのは、普段の生活から知っていたので、安心してまかせていました。ただ、寂しかったですね。当時はコロナ禍で入院先も面会が厳しかったので、2人に会えなくて。毎夜、子どもと夫とLINEビデオで繋ぎながらお互いの報告をしていました。

夕折さん ちょうど入院の2カ月間の間に娘がおしゃぶりを卒業できたんですよ。それがすごくうれしくて、妻に報告したことを覚えています。

「上の子の七五三のときの写真です。2人とも機嫌よく映ってくれました。この日に合わせて下の子の和風ロンパースをネットで買ったら、思ったよりも鮮やかで! 沖縄料理屋の赤ちゃん店長みたい!?」(夕祈さん)

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