「唾石症」になりやすい人の特徴をご存知ですか? 原因・症状を医師が解説

「唾石症」になりやすい人の特徴をご存知ですか? 原因・症状を医師が解説

監修医師:
渡邊 雄介(医師)

1990年、神戸大学医学部卒。専門は音声言語医学、音声外科、音声治療、GERD(胃食道逆流症)、歌手の音声障害。耳鼻咽喉科の中でも特に音声言語医学を専門とする。2012年から現職。国際医療福祉大学医学部教授、山形大学医学部臨床教授も務める。

所属
国際医療福祉大学教授
山王メディカルセンター副院長
東京ボイスセンターセンター長

唾石症の概要

唾石(だせき)症は唾液腺や唾液の通り道である導管に石ができる病気です。

唾液腺に入った異物や細菌に、炭酸カルシウムやリン酸カルシウムという物質が沈着することによって唾石が形成されます。

唾石は顎下腺と導管であるワルトン管に発生することが大半ですが、耳下腺や導管であるステノン管に発生する場合もあります。

主な症状としては、食事中にアゴや耳の近くが痛んだり、腫れたりする唾疝痛(だせんつう)が見られます。

無症状もしくは症状が軽い場合には、自然に排石されるまで経過観察することもありますが、唾石ができた部位によっては唾液腺ごと摘出する手術が必要な場合もあります。

また唾石症では細菌感染の合併により、急性化膿性唾液腺炎を引き起こす可能性があります。
痛みや強い腫脹、高熱などの症状が見られ、症状がひどい場合には口腔内につながる導管の穴から膿が出る場合もあります。
急性化膿性唾液腺炎を引き起こした場合には抗生物質による治療が行われます。

唾石症の原因

唾石症は細菌や異物などによる感染が原因で発症すると考えられていますが、はっきりとした原因は分かっていません。

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