唾石症の前兆や初期症状について
唾石症では初期段階では無症状であることが多いです。
唾石症の主な症状は、食事をしたときに顎下腺(あごの下側)や耳下腺(耳の下)に生じる強い痛みや腫れ(唾疝痛)です。この痛みは時間の経過とともに消失していきます。
唾石症の検査・診断
唾石症の診断では、主に以下のような検査が行われます。
また急性化膿性唾液腺炎が疑わしい場合には、追加で検査を行う場合があります。
超音波(エコー)検査
超音波(エコー)検査は、超音波を使ってリアルタイムの画像を撮影する検査です。
石灰化を伴うことが多い唾石は、超音波検査で検出しやすいため唾石症の診断に有効です。
超音波検査では2mm以上の大きさの唾石の検出が可能であると言われています。
パノラマX線撮影
パノラマX線撮影はX腺を使ったレントゲン撮影であり、顔の周りを撮影装置が回転しながら撮影し、口内の状態を確認することができます。
パノラマ撮影では歯の全体像やアゴの関節からアゴの先までを撮影でき、唾石の有無を確認することができます。
CT検査
CT検査は360°方向からX線を体に向けて当てることで、体の輪切り像を撮影する検査です。
石灰化を含む唾石の検出に優れており、唾石の場所や大きさ、石の数を正確に把握することができます。
唾石症の確定診断で利用されており、手術の流れをイメージする上でも有効です。
また唾石症によって急性化膿性唾液腺炎を合併している可能性がある場合には、造影剤を使った造影CT検査を追加して撮影します。
唾液腺造影検査
唾液腺造影検査とは、導管の口側の出口の穴に、ヨード造影剤を直接流し込むことによって唾液腺を画像上に映し出す検査です。
2mm程度の大きさの唾石を検出することができると言われており、超音波検査と同等の検出率があります。
配信: Medical DOC