気圧の低さと大雨の関係
気圧が低いと雨雲が発達しやすく大雨の可能性も高まりますが、必ずしも気圧が低いから大雨になるというわけではありません。
気圧が低いと雨が降るのは、地面から空に向かって上昇気流と呼ばれる風が吹き、空気が冷やされて雲が生じるためです。
反対に高気圧では、上空から地面に向かう下降気流と呼ばれる風が吹いているため雲ができません。
これだけ見ると、「気圧が低いほど上昇気流も強くなりそうなので、雨雲も発達するのでは?」と思うかもしれません。
しかし、雨雲は温度や湿度の異なる空気がぶつかってできる場合もあります。
例えば、梅雨の長雨をもたらす梅雨前線は、性質の異なる空気がぶつかってできる前線です。爆弾低気圧や台風のように極端に気圧が低いわけではありませんが、梅雨前線は爆弾低気圧や台風以上の大雨をもたらす場合もあります。低気圧や台風に関係なく発生するゲリラ豪雨も、時間単位でみると台風以上の豪雨をもたらすことがあります。
このように、「大雨は気圧が低いときだけに発生するものではない」という点に注意しましょう。
配信: 防災ニッポン