「脳ドックのメリット・デメリット」を医師が解説 健康診断を受けていても脳ドックはやるべきなのか

「脳ドックのメリット・デメリット」を医師が解説 健康診断を受けていても脳ドックはやるべきなのか

脳の疾患が気になる場合、「脳ドック」を受けることで病気の有無や発症リスクを調べることができます。そんな脳ドックですが、毎年健康診断を受けていても、受診した方がいいのでしょうか。「上田クリニック」の上田先生に伺いました。

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監修医師:
上田 啓太(上田クリニック)

東邦大学医学部医学科卒業。その後、東邦大学医療センター 大森病院、東京蒲田医療センター、東邦大学医療センター佐倉病院などで脳神経外科医として勤務。2022年、神奈川県横浜市に位置する「上田クリニック」の院長に就任。難病指定医。日本脳神経外科学会専門医・指導医、日本脳卒中学会専門医・指導医、日本脳神経血管内治療学会専門医。日本頭痛学会、日本老年脳神経外科学会の各会員。

編集部

会社の健康診断を毎年受けていても、脳ドックを受診した方がいいですか?

上田先生

そうですね。血圧や血液検査、心電図などは、一般的な健康診断でもできると思いますが、それだけでは脳の状態や血管の様子まではわかりません。頭部MRIやMRA検査、頸動脈エコー検査をおこなって初めて、脳のチェックができるのです。

編集部

「MRI検査は狭いところに入るので怖い」と聞いたことがあります。

上田先生

たしかに、MRI検査は「狭い空間に頭から入り、長いことじっとしていなければならない」というイメージが強く、「怖い」と感じる人も多いようです。しかし、最近のMRI検査機器は急速に技術が進歩しており、例えば当院で採用している「オープンMRI」は、従来の筒の中に入るタイプではなく、開かれた空間で検査を受けることができるため、閉鎖感と圧迫感を軽減できます。

編集部

脳ドックを受ける際、デメリットや注意点などはありますか?

上田先生

脳ドックは保険適用ではなく自費での受診となるので、費用がややかかってしまうことが挙げられます。受ける医療機関や脳ドックの種類によって費用は異なりますので、事前に調べておきましょう。また、タトゥーや義歯・入れ歯、コンタクトレンズをしていると検査が受けられません。加えて、妊娠中や妊娠の可能性がある人も検査できないことがあるので、必ず確認したうえで受診してください。

編集部

脳ドックにも種類があるのですか?

上田先生

はい、検査内容によってコースが異なります。それぞれのご予算やお時間の都合などもあると思いますので、ご自身の目的やニーズにあった脳ドックを選びましょう。

※この記事はMedical DOCにて【「脳ドック」は40歳から? 毎年受ける? 医師が推奨年齢や受診頻度を解説】と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。

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