公園をめぐる、子育て世帯と高齢者の“対立”にストップを。杉並区が「公園の新ルール」作った“深い理由”

公園をめぐる、子育て世帯と高齢者の“対立”にストップを。杉並区が「公園の新ルール」作った“深い理由”

利用者たちが、利用しやすい公園に育てていく

――今後、公園事業で新しく取り組みたいことがあれば教えてください。


大場「『新しい公園のルール』は現在、試行段階です。採用ではなく試行としているのは、その先を見据えてのことです。新しいルールを通じて、公園がみなさんにとって居心地の良い場所になれば、自然と行きつけの公園ができますよね。すると、自分たちでもっと公園を快適にしようという思いも生まれるはずです。

現在も、掃除をしたりお花を植えたりとボランティアで活動してくださる方々はいます。利用者が自発的になることで、さらに利用しやすい公園に育てていくことができます。杉並区内にはおよそ358箇所の公園があるのですが、決められた職員ですべての公園をきめ細かく運営していくのは、現実的に限界があります。ですので、利用者にも入っていただいて、自分たちで使いやすい公共の場にしていただきたいです」

家庭や学校、職場とは異なる“第三の居場所”にも

――自分たちの手で快適な公園に育てていくというのはすてきな発想ですね。

大場「公園はさまざまな年代の方が集まる場所です。子育て世代とひと言で言っても、よちよち歩きの子を持つ保護者もいれば、小学生の子を持つ保護者もいます。

公園での交流の機会が増えれば、世代を超えたコミュニティもでき、家庭や学校、職場とは異なる居場所ができます。そうすれば、みなさんで新しい活動を行うこともできますよね。そのためのステップの一つとして、現在試行中である『新しい公園のルール』をまずは本採用することが大事かなと考えています」

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