約6年前、父の大腸がん発覚の知らせは、私の足元を崩れさせるほどの衝撃でした。ステージ4、余命2年という厳しい診断に、家族全員が動揺しました。
突然の余命宣告
医者嫌いの父のために、訪問診療を選択しましたが、進行したがんに対して手術の効果は期待できず、痛みを和らげる対症療法が主な治療となりました。
余命宣告から2年が過ぎ、父の症状は悪化の一途をたどりました。おむつ交換や、時に自暴自棄になる父への対応など、家族の疲労は限界に達していました。しかし、負けず嫌いの父は最後まで闘い、余命を1年延ばして息を引き取りました。
みとりで感じたこと
がんとの闘いは壮絶で、言葉では表現しきれない経験でした。それでも、最期に父が痛みを感じずに眠るように旅立ってくれたことは、せめてもの救いでした。
振り返れば、もっと事前に準備をしておくべきだったと後悔が残ります。予想以上に高額な医療費や、想像を超える介護の大変さに、何度も涙しました。父の弱っていく姿を見るのはつらく、自分の弱さに嫌気が差すこともありました。
配信: 介護カレンダー