気温17℃。遠征先の栃木県で迎えた土砂降りの朝。予報では昼から台風一過!の晴天予報であったが、この寒さと雨には腰が重くなってしまう…。川はどこまで増水するのだろうか?雨雲レーダーをチェックしつつ北へ行くべきか?それとも南か?迷いに迷った末、目指したのは栃木県黒磯地区を流れる那珂川である。ここは支流もたくさんあることから、逃げ場も多い。果たして現地の状況は?釣果のほどは!?
30cm高から10cm減水!低水温の那珂川にゴールデンタイムは到来するか!?
早朝こそ土砂降りだったが、予報通り那珂川の黒磯地区は昼から秋晴れの青空が広がった。水位は30cm高。濁りなし!ということで、本日は午後半日勝負である。急いで着替えを済まし川へと向かった。
雨上がりを待っていたのは私たちだけではなく、多くの鮎釣り師が今か今かと待機していたようだ。川は多くの釣り人で賑わっている。増水もあり、流れも速くなっていたので入る場所に迷う。あまり荒い流れは得意ではないのだ…。ウロウロ放浪していると相方の下流が空いたので、とりあえずそちらで竿を出してみることにした。
少し流れの速い瀬肩。最初はなるべく石裏の緩い流れで泳がせてみる。この時点では鮎の姿はもちろん〝跳ね〟も見ることはなかった。「ん~、不安!」前日の利根川釣行は散々な結果に終わっていたので、どうしても今日はアユを釣りたかった。いや!釣らねば(笑)!那珂川鮎君!どうにかこの悶々とした心をスカッとさせておくれ!
そんなことを考えながら集中して釣りを続けていると、上流の瀬落ちに入った釣り人の竿が曲がっているではないか!しかもなかなか魚が上がってこない。これはかなりの良型か!?その釣り人はうまく魚を寄せ、ラインを掴みタモインにも成功していた!遠目からでも分かる、かなり大きな掛かり鮎が見えた!増水、低水温でもしっかり掛かることが分かったのは大きい。
そうこうしていると、上流の相方にもヒット!鮎が流れに乗り、竿も大きく曲がっている。本日1尾目の良型鮎をGET!掛かり鮎を放つと連続ヒットしたのだが、しかしこの後が続かない。瀬落ちの釣り人も沈黙の時間が続いた。私と言えばずっと沈黙…(泣)。あれ?これ前日と一緒だ…。やはり、雨後の水温では渋いのだろうか?しかし釣るにはオトリを泳がせ続けるしかない。引き続き那珂川の鮎たちを信じ、ポイントを探っていく。すると本日初となる「ガツッ!」という反応があった!
時刻は15時を過ぎようとしていた。ここから何が起こったか?まずは相方に突然の連続ヒットがあり、さらに周りの釣り人の竿も急に曲がり始めた。そして遂に!遂に!私の竿も大きく曲がる!下流には荒い瀬があるので降ることはできない。踏ん張る私!これは絶対逃せない1尾。祈る気持ちで竿を立て、一気に引き抜き無事タモイン!那珂川鮎は微笑んだ!前日散々な結果だっただけに、この1尾は格別の嬉しさであった。
ここからは今までが嘘のように3連チャン!良型揃いの鮎たちは私の心をスカットさせてくれた。15時~16時の1時間の間に到来したゴールデンタイム。多くの釣り人たちが鮎とのやりとりを楽しめたことだろう。16時を過ぎると反応は少なくなり、大満足の中、納竿とした。
2日目は地元の方々との楽しい釣り時間!前日よりサイズアップの良型アユ現る!
そして2日目。本日は晴天なり!空高き秋空が広がっている。前日に引き続き気温は低く、16℃。ひんやりとした風が吹き抜けている。皆でワイワイとオトリを購入した後、向かったのは前日よりも1km程上流のポイントだ。水に足を浸ければ「ヒヤリ!」とかなり冷たい。昨日よりも水温は落ちたようだ。しかし陽差しは強く、背中が暖かかった。
入渓地点の目の前は大きな石が点在するポイントで、足元には多くのハミ跡も見られた。これは期待大!上流はドン深のトロ場、下流は瀬となっていたが、先輩のオススメで目の前のポイントから入ることにした。相方は下流の瀬へ。暫し先輩に色々教えて頂きながらの釣り。早々に針が触れるもケラレ、しかしこの日は朝から反応が多く、糸に当たる鮎の気配や、跳ねも見られ魚影の濃さを感じる。
先輩が上流の深場で竿を出すと、すぐに「きたよ~」の声。良型が掛かったのだ!野アユを放てば反応バリバリで連チャンに。流石だな~。下流に入った相方もウロウロしていたが複雑な流れの中で良型アユを手に入れた。相変わらずスタートダッシュの遅い私であるが反応はあるので同じポイントで粘ってみることに。
昨日の増水の影響か、川底には草木が多く根掛かりも多い。気をつけていたつもりだがガッツリ根掛かり…。深さもあったので無理せず切ろうと思ったところに救世主現る!上流の先輩が竿を置いて根掛かりを外しに来てくれたのだ。この日はまだ釣果がなかったので、貴重なオトリを失わずに済み感謝感謝である。
さあ!気を取り直し!今日も那珂川アユを釣り上げよう!
配信: 釣りビジョンマガジン