人気サンダル「クロックス」そっくりのパンがSNSで話題…「売って大丈夫?」の声も 弁護士の見解は

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●クロックス社の意匠権は及ばず

今回はサンダルとパンなので、一方は履きもの、一方は食べるもの(製造食品)なので機能もまったく異なり、商品は似ていないことになります。

したがって、デザインが似ているかどうかという問題以前に、意匠に係る物品が異なるためにクロックス社の意匠権は及ばないことになります。

今回は意匠権の面だけから言えば、需要者が親しみを覚えるデザインについてパンに上手く利用していると思います。

悪く言えば、ただ乗り成功という側面があるかもしれませんが、このように知的財産権をめぐっては、オリンピックの際などは世界的企業がただ乗りを仕掛けることもあり、興味深い攻防が繰り広げられています。

【取材協力弁護士】
齋藤 理央(さいとう・りお)弁護士
法律事務所碧。著作権などコンテンツiP(知的財産)やITトラブルなど情報法分野に重点をおいている。重点分野で最高裁判決、知財高裁判決などの担当案件の他、講演、書籍や論文執筆監修など多数。自身のウェブサイトでも活発に情報発信をしている。東京弁護士会所属。著作権法学会、日本知財学会会員、弁護士知財ネット、東弁IT法研究部等に所属。
事務所名:法律事務所碧
事務所URL:https://eic.law

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「専門家を、もっと身近に」を掲げる弁護士ドットコムのニュースメディア。時事的な問題の報道のほか、男女トラブル、離婚、仕事、暮らしのトラブルについてわかりやすい弁護士による解説を掲載しています。
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