3、夫婦の再構築を成功させるために必要なこと
それではいよいよ、夫婦関係を修復するために必要な6つのポイントをご紹介していきます。
(1)夫婦関係が冷え切った原因を考える
何はともあれ、夫婦に何か問題があるならそれを改善することが再構築の基本です。
先ほどピックアップした夫婦関係悪化の原因も参考に、自分たちの関係をギクシャクさせている問題は何なのか、どうすればその問題を解消することができるのかを考えましょう。
(2)お互い至らなかった部分があることを理解する
「自分は何も悪くない!だから自分が折れる必要はない!」と思っている限り、いつまで経っても2人の間の溝が埋まることはありません。
「思い返せば自分にも良くないところがあったかもしれない」と、なるべく謙虚に自分のことを見つめ直し、お互いに至らない部分があったことを認めましょう。
これから関係を再構築する上で、「相手が○○してくれないのだから、自分も○○しない」という考え方がクセになっている人は特に要注意です。
「夫婦は合わせ鏡」という言葉があるように、相手に何かを求めるときには、まず自分から相手にそれを差し出すことが希望を叶える最大の近道。
優しくしてくれた相手には自分も優しい気持ちで接したいと思うものですし、無意識に同じものを返そうとするのが人間の自然な心理なのです。
(3)相手を許す
相手に対して気持ちのわだかまりを抱えている状態で関係を修復しても、それは表面的な解決にしかならないでしょう。
たとえ仮面夫婦になった主な原因が相手側にあるとしても、それを許し受け入れることが再構築への第一歩です。
「頭では分かっていても気持ちの整理がつかない」というときには、先ほどもお話した「自分の至らなかった点」を思い返し、「結局のところお互い様だったのかもしれない」というふうに考えてみるのもひとつの方法です。
(4)家族と過ごす時間を増やす
1度離れてしまった心の距離をまた縮めていくためには、なるべく家族で一緒に過ごす時間を増やすことも大切なポイントです。
「そんな簡単なことで良いの?」と驚かれる方も多いかもしれませんが、何気ない日々の中でお互いの存在を感じながら生活を送ることが、実は何より夫婦としての一体感を回復させてくれます。
最初のうちは特に会話をしなくても、ただ同じ空間にいるだけで構いません。
別々の部屋にいるとわざわざ喋りに行くほどでもないし…と躊躇してしまう話題も、相手がそばにいれば口にしてみようかなと思う機会が増えますし、何気ない会話の糸口を見つけやすくなり、自然と和やかに過ごせるようになるでしょう。
(5)「おはよう」や「ありがとう」の言葉を欠かさない
「おはよう」「行ってきます」「おかえり」といった、日々の挨拶もサボらず口にしましょう。
夫婦関係を修復する上では、このようなちょっとしたコミュニケーションの積み重ねが意外と大きな効果を生み出してくれます。
例えるなら、挨拶は日常生活をスムーズに送るための潤滑油。
特に「ありがとう」という感謝の言葉は、こまめに伝えることでどんどん相手との信頼関係を築いていくことができます。
どんなに些細な事柄でも、相手にしてもらって嬉しかったことがあれば、積極的に「ありがとう」と言葉にしていきましょう。
(6)相手に完璧を求めない
相手にも自分にも、「完璧」を求めるとすぐに疲れてしまいます。
良いところもあれば悪いところもあり、努力していてもなかなか思うようにはいかないのが人間の常です。
相手に対してついイライラしてしまうときには、無意識のうちに自分の思う理想像を相手に押し付けてしまっていないか、改めて見つめ直してみましょう。
4、再構築が難しいケースもある
夫婦関係の修復に必要なポイントをご紹介してきましたが、これらのポイントに気を付けていても、場合によっては再構築が難しいケースもあります。
ここではその例をピックアップしていきますので、ぜひ参考にしてください。
(1)夫婦どちらかが離婚の意思が固いとき
相手の中ですでに離婚の意思が固まっている場合、こちらからどれだけ歩み寄っても、関係を修復することは難しいでしょう。
それでもめげずに誠意を持って接すれば、考え直してもらえるチャンスを生み出すことも不可能ではありません。
根気強く気持ちを伝え、相手の本音や不満にも真摯に耳を傾けてみましょう。
(2)相手からモラハラ・DVを受けている
みなさんがモラハラ・DVを受けている場合、耐えれば耐えるほど相手からの攻撃はエスカレートし、被害が大きくなっていく危険があります。
どれだけ「自分はまだ耐えられる」と思っていても、その状況を打破するためには物理的に距離を置くしかないこともあります。
取り返しのつかないことになる前に、まずは自分の身を守ることを1番に考えましょう。
(3)相手を信用できないとき
夫婦の再構築には、お互いに失われてしまった信頼を取り戻すことが必要不可欠です。
その中で「やっぱりどうしても相手のことを信用できない」という思いがあると、修復に必要な土台を固めることができず、上から何を積み重ねてもすぐにグラグラと揺らいでしまいます。
再構築を失敗に終わらせないためにも、まずはどうすればまたお互いに信頼し合うことができるのかをしっかり考えることがおすすめです。
配信: LEGAL MALL