岸釣りのカリスマ〝村上晴彦〟の一番弟子である赤松健。彼がロケ最終日に照準を合わせ、狙撃するように〝一撃必釣〟を目指すオカッパリバス番組が『B-SNIPER』だ。自宅では様々な生き物を飼い、その捕食行動を観察するのが趣味だという赤松。持ち前の自然観察眼と、独自の理論を武器に、「出会った目の前のバスを獲る」ことにこだわった釣りを魅せてくれている。
かつてのメジャーリバー加古川
最新回の舞台は、兵庫県の加古川。かつて関西屈指のメジャーリバーとして名を馳せたフィールドだが、度重なる災害の影響で、バスが姿を消したと噂されている。釣りビジョン西宮オフィスでも、同県内で距離が近いにも関わらず、ここ10年以上ほぼほぼロケをおこなっておらず、避けてきた感は否めない。しかも、下流から上流まで50kmほどもあり、広大であるが故に初見では掴みどころが少ない。
スナイパー赤松は今夏、敢えてそんな加古川に挑むと決めていた。
実は、昨年の夏も、同番組のロケで加古川を訪れている赤松。かつてのメジャーポイントや航空写真を頼りにラン&ガンで見てまわり、小バスの姿は見つけていた。しかし、ヒットするのはナマズやライギョ、ニゴイばかり。バスらしきアタリもあり手ごたえを感じつつも、残念ながらノーフィッシュで終わってしまっていた。なので、赤松はどうしてもリベンジがしたかったのだ。
同じ時期に攻略してこそ〝リベンジ〟
リベンジということで、ロケは昨年と同時期の7月下旬とした。厳しい環境下ではあるが、広大なフィールドの中からビッグバスを探しだす、その過程が楽しいと赤松は語る。そんな彼の2日間の釣行に完全密着した。
今回は昨年やっていないアプローチ、まだ見ていないポイントを主眼に置き、釣行プランを組み立てた。
季節は夏本番、流れが効くシチュエーションを探していく。様々なルアーをローテーションさせ、様々なアプローチを試しながらサーチしていくのだが、バスからの答えは返ってこない。時間の経過とともに、容赦なく照りつける日差しが体力を削っていく。しかし、ひたすらにルアーを打ち返しながら、少しずつではあるが、ヒントを得ていく。
広大なフィールドから、ポイントを絞り出し、バスに一歩ずつ近づいていく姿はまさに「スナイパー」。そして遂に、シェードをキーに狙い定めたポイントで仕留めた。スナイパー赤松にとって、1年越しとなる価値ある1本となった。喰わせのパターンを見つけた赤松は、もう逃さない。当然のように連続でヒットさせていく。リベンジは成功、〝幻の加古川バス〟を完全攻略したと言っていいだろう。
師匠譲りの類稀なる釣りセンス、そして全く情報のない中でも心折れることなく、バスを狙い続けるその情熱をご覧いただきたい。
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配信: 釣りビジョンマガジン