食欲の秋だけど、欲に任せた結果、体重が大幅に増えた・・・ということは避けたいですよね。
でも食欲もあるし、新作のスイーツも食べたいし、運動はあまり好きじゃないし・・・と思っているあなた!
今回は、筑波胃腸病院の鈴木隆二先生に、ダイエットのコツについてお話を伺いました。
つい食べ過ぎてしまう・・・食欲をコントロールするコツや太りにくいメニューってある?
食欲をコントロールするには、「満腹感」をしっかり感じることが重要です。
そのために、ゆっくり食べて脳に「お腹がいっぱい」と感じさせる時間を与えましょう。
また、「水分を多く摂る」ことも食欲を抑える一つの方法です。
さらに、食事のはじめに野菜がたっぷりのサラダや汁物(お味噌汁やスープなど)を摂ることで、満腹感を得やすくなります。
実は、脳では腹時計が少し遅れていて、すぐに「お腹がいっぱい」と感じません。
そのため、早食いすると、つい食事がオーバーフローしやすくなってしまいます。
最初に満腹感を得やすいものを食べて、食べ過ぎを防ぎましょう。
主菜も、低カロリーで栄養バランスが良いメニューがおすすめです。
例えば、「豆腐と野菜のサラダ」や「鶏むね肉のグリル」などが良いでしょう。
これらはタンパク質が豊富で、満腹感も得やすく、カロリーを抑えることができます。
ダイエットレシピは、満足感を得ながらも「軽い」けれど「エネルギッシュ」なものを選ぶのがコツです。
カロリーが高くてもスイーツを食べたい!どうすればいい??
秋は美味しそうなスイーツがたくさん店頭に並びます。
これらを我慢するのは大変ですよね。
スイーツを楽しむなら、量や頻度を調整することが大切です。
量を調整するなら、自身がいちばん食べたいものを用意して、一度に食べるのは半分だけにするなど、少量にしてしっかり味わいましょう。
その際は、思いっきりおいしさを楽しむのがコツです。
カロリーを抑えた代替スイーツ(低カロリー、低糖質)を選ぶのもおすすめです。
例えば、果物やヨーグルトを使ったデザートが良いでしょう。
スイーツは宝石のように「少しだけ」で満足できるものだと考えると良いかもしれません。
やっと涼しくなってきたので、運動をはじめたい・・・なにがおすすめ?
暑さが和らぎ、外での運動も幾分しやすくなりましたね。
初心者には「ウォーキング」や「軽いジョギング」がおすすめです。
無理なく始められ、体への負担も少ない運動です。
筋力をつけたい場合は、「自重トレーニング」(腕立て伏せ、スクワットなど)も有効です。
運動はエンジンのウォーミングアップのようなものです。
最初は軽く始めて、少しずつ負荷を増やしていくことが大切です。
いつも三日坊主になってしまう・・・運動を続けるコツを知りたい
いざ運動を開始してはみたものの、なかなか継続させるのは難しいですよね。
運動を続けるには、「短期間で結果を求めないこと」が大切です。
運動を日常の一部にするためには、無理をしない範囲で目標を設定し、少しずつ進めましょう。
また、「楽しめる運動」を見つけることがポイントです。
友達と一緒にやる、好きな音楽を聞きながら運動するなど、楽しさを見出すと続けやすくなります。
運動も歯磨きのように習慣にしてしまえば、毎日やることが当たり前になります。
そもそも、三日坊主は、すでに三日間は続けられているといえます。
実際、三日続けられた時の継続率は高いといわれていますよ(つまり、三日できていないことがほとんどです)。
まずは三日続けられた自分をほめてあげましょう。
ダイエットはしたいけど、運動はなるべくしたくない・・・運動しなくても痩せられる?
運動をしなくても「食事制限」で体重を減らすことは可能です。
しかしカロリー摂取を抑えることで体脂肪が減ったとしても、筋肉も減少してしまう可能性があるため、体型や健康を維持するためには、やはり少しの運動を取り入れることが理想的です。
例えば、「日常的な歩行」や「階段の昇り降り」だけでも効果があります。
体重は運動と食事のバランスのスイッチでコントロールできますが、運動はエンジンのメンテナンスと考えると、少しは必要だと思えるかもしれません。
糖質・脂質・摂取カロリー・・・何に気を付けるべき?
基本的に、「摂取カロリー」が「消費カロリー」を上回ると体重が増えます。
糖質や脂質はエネルギー源ですが、過剰に摂ると体脂肪として蓄積されます。
バランスの良い食事を心がけ、「食物繊維」を多く含む野菜やタンパク質を意識して摂取することで、血糖値の急激な上昇を防ぐことが大切です。
糖質や脂質は燃料ですが、使いきれないと「余った燃料」はタンクにどんどん溜まってしまうのです。
痩せる漢方があるって本当?
一部の漢方薬は、代謝を高めたり、食欲を抑えたりする効果が期待できるものがあります。
例えば、「防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)」は、便秘を改善し、脂肪燃焼を助けるとされています。ただし、漢方は体質に合う合わないがあるため、医師の指導のもとで使用することが大切です。
薬局などでも気軽に購入できますが、自己判断での飲用はおすすめできません。
漢方にも副作用は存在します。
必ず医師にご相談ください。
[執筆者]
鈴木隆二先生
筑波胃腸病院理事長
日本消化器内視鏡学会専門医
日本外科学会専門医
全ての患者の健康を第一に考え、日々最新の医療技術を提供しています。
理事長として筑波胃腸病院と千葉柏駅前胃と大腸肛門の内視鏡日帰り手術クリニック健診プラザをメインに運営し、消化器疾患の早期発見と治療、予防に力を入れています。
筑波胃腸病院
配信: キレイ研究室
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