ガミースマイルとは、笑ったときに歯ぐきが目立つ状態のことを指します。ガミースマイルの原因はいくつかあります。上顎の骨格や、顔面筋肉の動き方に由来している場合が大半です。以下に詳しく説明します。
ガミースマイルの原因
原因1 歯ぐき
上の歯の歯ぐきが過剰に成長すると歯に覆いかぶさってしまうため、本来の歯の長さより短くなります。そうすると、歯ぐきが多く見えることがあります。歯ぐきが過剰に成長してしまう原因として、歯周病や薬の副作用、遺伝などが挙げられます。
原因2 上唇
笑ったときに上唇を上げる力が強いと、歯ぐきが多く見えます。これは唇の筋肉や動きに問題がある場合に起こります。
原因3 歯並び・骨格
上顎の骨が過剰に発達している場合、下方または前方に突出してしまうので歯ぐきが目立ちやすくなります。また、前歯が突出している歯並びも歯ぐきを目立たせてしまいます。
ガミースマイルの治療法
ガミースマイルの治療方法を原因別に説明します。
歯ぐきが原因の場合
歯肉切除術
過剰な歯ぐきを切除する手術です。レーザーや電気メスを使用して切除します。手術は効果が長続きしますが、リスクやダウンタイムが伴います。
歯冠長延長術
歯肉のみならず、歯を支えている歯槽骨も形成が必要な場合はこちらの外科処置になります。歯肉切除術よりもダウンタイムが長引いたり、術後の痛みが伴います。
上唇が原因の場合
ボツリヌス治療(咬筋ボツリヌス)
咬筋ボツリヌス治療は、咬筋という筋肉にボツリヌス毒素を注射する方法です。咬筋が緩むことで上唇の動きが制限され、笑ったときに歯ぐきが見える量が減ります。この治療は比較的簡単で、手術のような大掛かりな処置を必要としません。ただし、効果は一時的であり、定期的な注射が必要です。
リップリポジショニング手術
上唇の内側を切除し上唇を下げることで歯ぐきが見えにくくなる手術です。この手術は比較的小さな手術であり、回復も比較的早いです。
歯並び・骨格が原因の場合
外科手術
ガミースマイルの原因が上顎の過剰成長にある場合、外科手術が必要になることがあります。例えば、上顎の骨を調整する手術です。全身麻酔に加え、入院も必要となり、ダウンタイムも長くかかります。
歯科矯正
歯並びを整えることでガミースマイルが改善されることがあります。矯正治療は時間がかかる場合がありますが、歯並びも良くなるため、根本的な問題を解決するための方法として有効です。
配信: 医科歯科健診コラム