■寒くなり始めると咳が出始める
2024年の夏は、観測史上最も暑い日が続きました。東京は、9月18日に35℃を超える猛暑日になりました。観測史上最も遅い日です。東京の猛暑日は、2022年は16日、2023年は21日でしたが、2024年は39日(9月18日現在)でした。暑い日が急増したことを、誰もが実感していることと思います。一日中、クーラーを使用していたという人も多かったのではないかと思います。
立秋が過ぎ、このまま冬まで暑さが続くのではないかというお天気でしたが、9月21日から急に気温が下がりました。「暑さ寒さもお彼岸まで」の言葉は、今年も生きていました。
しかしながら、急に気温が下がったので、体調を崩す人が増えてきています。前日との温度差が10℃以上あると、洋服や食事だけでは体温を調節できません。気温の変化に体がなじむ(順応する)ためには、約3週間必要です。そのため、9月下旬から10月中旬までは、体調を崩しやすい時期と言えます。
気温が低くなった時、一番ダメージを受ける臓器が肺です。肺が弱ったことを教えてくれるサイン(症状)が咳です。咳は、体温を上げるための防衛策です。咳が出始めたら、体が寒さを感じていることを認識しなければいけません。寒さに対する対策をしないと、咳はなかなか収まりません。
詳しいことを知りたい人は、JIJICO内にある下記コラムをご参照願いたく思います。
咳が出たとき疑うべきは風邪? 咳が出る原因とその予防策
■咳が出た時の対策は?
9月下旬ごろから気温の寒暖差が大きくなります。朝晩の気温は低くなりますが、日中は30℃を超える真夏日が時折続きます。そのため、日中の最高気温に合わせ薄着のまま出かけた時は、気温が低下する夜に寒さを受けやすい状態になります。また、冷たい物の飲食やクーラーを使用する生活を続けている人は、咳が出やすい生活背景があると言えます。
咳が出始めたら、以下の対策が必要です。
1) 少し厚手の服装に切り替える
2) 上着を持ち歩く
3) 靴下をはく
4) 掛布団を少し多めにする
5) パジャマを長袖長ズボンにする
6) クーラーの使用を控える
7) 冷たい物の飲食を控える
8) 暖かい飲み物に切り替える
9) 38℃の湯船に1~2分浸かり皮膚温を上昇させる
以上の対策をすると、咳はほどなく止まるはずです。咳が出始めた時は、体力が低下しているときです。咳止めの薬を服用すると、体が正常化しようとする力を抑え、体力低下を誘発することがあります。結果的に服薬したことが逆効果になり、咳は長引く場合があります。安易に市販薬を購入して薬を飲むことは、控える必要があります。
咳が出る理由は、体温の上昇や異物の排出目的ほか、様々な理由があります。服装や食事に気を付け、睡眠を十分とっているにもかかわらず、咳が2週間以上続いている人は、さまざまな肺の疾患へ移行することがありますので、専門医の受診が必要です。
咳が止まらない人は、夏場や9月の過ごし方が大きく関与しています。詳しく知りたい人は下記JIJICO内コラムをご覧戴きたく思います。
9月に体調がおかしくなるのはなぜ?夏場の冷えが呼吸器疾患の発症につながる?
配信: JIJICO