奥さんから見えないところでだけ話しかけてくる
「何がイヤかって、その人、奥さんがいない時を見計らって話しかけてくるんですよ。食材を出していた友達に『何を作るの?』って馴れ馴れしく声をかけたり、こっちが張ったテントのブランドについて一方的に話し始めたり、そんなときって絶対に奥さんがいないんですよね」
家族と一緒のときはこちらに視線もやらない男性の様子に、伊田さんたちは「セクハラ好きのヤバい人」と感じたそう。
ストレスだけど今さら区画の変更などできるはずがなく、「とにかく相手にしないのが一番だし、向こうも家族が一緒でほかに人もいるし、話しかける以上のことはしないだろうと思っていました」と、周囲の目がある状態を信頼していました。
「ライター貸して」頼まれごとに応えたら…
夕方になり、そろそろご飯の準備をしようかと伊田さんたちが話していると、またその男性がやってきます。
「ねえ」と大きな声で呼ばれ、イヤだなと思ったけど無視するのも気が引けて、渋々境界線まで行ってみると、同じようにコンロの用意をしている奥さんの姿が見えました。
「炭に火をつけたいんだけど、ライターを忘れちゃって。よかったら貸してくれない?」
奥さんの手前だからか、すました声でそう続ける男性に、伊田さんはとっさに「嘘だな」と感じたそうです。
「いかにもこっちに話しかける用事を作ったって感じじゃないですか。キャンプ好きな人なら多目的ライターを忘れるとか考えにくいし、そこまでして相手をしてほしいのかと思いましたね」
そばにいた友人も同じ感想で、ふたりで「気持ち悪いね」とコソコソ言い合ったけれど、家族の前ならすぐ済ませられると思い自分たちが使っていたものを差し出しました。
配信: 女子SPA!