7、土地の贈与の手続きの流れ
土地の生前贈与を行うときには、以下のような手順で進めていきましょう。
(1)まずは、贈与の対象物と対象者を決める
まずは、どの土地を贈与の対象にするのか及び、誰に土地を贈与するのかを決定しましょう。
土地の評価額によって発生する贈与税の金額や登録免許税・不動産取得税の金額も変わってきますし、贈与の相手によって、利用できる贈与税控除の制度も変わってきます。
節税対策では、このステップが最も重要と言っても過言ではないので、慎重に選択しましょう。
(2)贈与の対象者と話をして、贈与についての合意をする
土地の贈与をするときには、贈与者の一方的な意思ではできません。
贈与契約は、贈与者と受贈者の「契約」なので、両者の合意が必要となります。
そこで、贈与をする前提として、贈与者と受贈者がしっかり話をして、贈与対象の土地を特定した上で、贈与の合意をする必要があります。
(3)贈与契約書を作成する
法律上、贈与が成立する前に贈与契約書の作成は必須ではありませんが、後のトラブルを予防するために、必ず贈与契約書を作成しておきましょう。
贈与契約書がないと、後日に税務調査が入ったときに、生前贈与を否認される可能性も出てきます。
(4)登記を行う
生前贈与を行ったら、必ず所有権移転登記を行いましょう。
登記をしなくても特にペナルティもありませんし、登記に期限もありませんが、登記せずに放置しておくと、後に受贈者が自分の権利を証明できず、大きなトラブルに発展するおそれがあります。
(5)贈与税を納税する
贈与税の控除の制度を利用しても、贈与税が発生するケースはあります。
その場合には、翌年2月1日~3月15日までの間に、きちんと贈与税の申告と納税を行いましょう。
まとめ
以上のようなことに注意をして生前贈与を進めると、土地を贈与することによって、確実に節税につなげることができます。
相続税のシミュレーションや、適切な贈与税控除の制度がわからない場合などには、専門の税理士などに相談してみると良いでしょう。
監修者:萩原 達也弁護士
ベリーベスト法律事務所、代表弁護士の萩原 達也です。
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