5、内容証明の文例
典型的な内容証明の文例をご紹介いたします。
(1)残業代を請求するケース
「私は、貴社に平成●年●月●日から勤務している従業員です。
私は、平成●年●月●日から平成▲年▲月▲日(以下「請求期間」とします。)まで、貴社に対し、■時間の時間外労働を提供いたしましたが、貴社からは、一切時間外手当をお支払いいただいておりません。
よって、私は、貴殿に対し、請求期間内の時間外手当として、★円の支払いを請求しますので、本書面到達後1週間以内に、以下の口座にお振込みをお願いいたします。
~口座内容~
なお、本書面到達後を過ぎても貴社から何らご連絡いただけない場合は、やむを得ず労働基準監督署への申告、訴訟、刑事告訴等の手段をとらせていただきます。」
(2)不倫慰謝料を請求するケース
「通知人は、●●の妻です、
貴殿は、平成▲年▲月ころから、●●と不貞関係を開始し、■年の長きにわたって週に1回、ホテルや貴殿の自宅において密会を繰り返し、現在もその関係を続けています。
貴殿の行為によって、通知人と●●の結婚生活は破綻し、離婚を考えざるを得ない状況に陥りました。このことによる通知人の精神的損害ははかり知れません。
よって、通知人は、貴殿に対し、不貞行為に対する慰謝料として★円の支払いを請求いたします。本通知到着後1週間以内に(口座内容)にお振込みください。
仮にお支払いいただけない場合は、法的手段に移行いたしますので、ご承知おきください。」
6、内容証明郵便の出し方
主な内容証明の差出方法等は、次のとおりです。
(1)提出先
差し出すことのできる郵便局は、集配郵便局及び支社が指定した郵便局です。
どこの郵便局でも差し出すことができるわけではありませんので、あらかじめ提出する郵便局へ確認してください。
(2)差出方法
郵便窓口に次のものを提出します。
内容文書(受取人へ送付するもの)
1の謄本2通(差出人及び郵便局が各1通ずつ保存するもの)
差出人及び受取人の住所氏名を記載した封筒
郵便料金
また、訂正が必要になるかもしれないので、念のため、差出人の印鑑を持って行ってください。
(3)配達証明
提出の際に、配達証明をつけるのを忘れないようにしてください。内容証明によって、証明できるのは、あなたが、その内容の文書を差し出した、という事実だけです。文書が相手に到達した(受け取った)ということを証明するためには、配達証明をつける必要があります。
(4)その他の送り方の注意点
送り方の注意点として、文書以外の物(図面や返信用封筒等)を同封することができないという点が挙げられます。
配信: LEGAL MALL