「クーラーバッグを何重にも重ねると保冷効果が格段にアップする」という投稿がSNSで話題になりました。これが本当なら停電中やアウトドア・レジャー、普段の買い物にもすごく便利ですよね。実際にどの程度保冷効果が上がるのか実験してみます。
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保冷バッグをマトリョーシカのように重ねると…?
SNSで反響を呼んだ情報によると、アルミが貼ってあるタイプの保冷バッグをマトリョーシカのように重ねて使うことで保冷効果がアップするのだそう。
一番小さいバッグに冷やしたい物と保冷剤を入れ、その上に何枚かバッグを重ねていきます。
同条件でバッグの枚数を変えて実験します
大きさの違う保冷バッグを4つと、保冷剤を用意しました。中に入れる保冷剤と食品は同じにして、保冷バッグの枚数だけを変えて実験します。保冷バッグの枚数の違いにより、冷たさが持続する時間がどの程度変わるのか見ていきます。
今回は保冷効果をチェックするために、アイスを用意しました。バッグの中には、保冷剤とアイスをひとつずつ入れ、30分ごとに中身の状態を確認して、どの時点でアイスが溶けるのか観察します。
何度も袋を開けると冷気が逃げるので、30分ごとに中身を確認し、袋を傾けてアイスが崩れたら「アイスが溶けた」と判断することにします。
実験は27℃程度の室内で行います。時間帯によって結果に影響が出ないようにあまり日光の差し込まない場所を選びました。
まずはバッグ1枚で実験
まずは1番小さいこちらの保冷バッグ1枚でトライします。直前まで冷凍庫に入れておいた保冷剤1つとアイスを1つ入れて実験スタート。
30分経過時:アイスの表面がやや濡れているが、固さに変化なし
1時間経過時:袋を傾けるとアイスが崩れた
1時間経過時にはアイスが溶けていました。これをもとに、バッグを重ねるとどのくらい保冷効果が持続するか見ていきます。
バッグ2枚
バッグ1枚の時と同じものを、さらに一回り大きいバッグに入れて試します。保冷剤とアイスは新しいものに変えて、直前まで冷凍庫に入れています。
30分間経過時:変化なし
1時間経過時:アイスの表面触ると少し柔らかくなっているが、袋を傾けても形は崩れない
1時間30分経過時:袋を傾けるとアイスが崩れた
バッグ1枚の時と比べて30分ほど保冷効果の持続時間が伸びたことが確認できました。
バッグ3枚
さらにもう1枚、一回り大きい保冷バッグを重ねて同じ条件で実験します。
30分間経過時:変化なし
1時間経過時:アイスの表面がやや濡れているが、固さに変化なし
1時間30分経過時:袋を傾けるとアイスが崩れた
結果は1時間30分とバッグ2枚の時と同じでしたが、1時間経過時のアイスの状態は今回のほうが固かったので、2枚の時と比べると保冷効果は若干高かったようです。
バッグ4枚
今回の実験では一番多い枚数です。保冷バッグ4枚を重ねて、同じ条件で試していきます。
30分間経過時:変化なし
1時間経過時:変化なし
1時間30分経過時:アイスの表面を触ると少し柔らかくなっているが、袋を傾けても形は崩れない
2時間経過時:袋を傾けるとアイスが崩れた
バッグ1枚のときと比べると、1時間も長持ちしました。
配信: 防災ニッポン